コウコウサンネンセイ

キザなRye

全編

高校3年生―人生のターニングポイントの1つの年―



僕は後藤寿也ごとうかずなり、至って普通の高校3年生だ。

強いて普通じゃない所をあげれば通っている高校が進学校なので周りの人たち全員が大学受験をする。

勿論、僕もそうだ。


1年生・2年生の積み重ねがどれだけ大事か、耳にタコが出来るくらい聞いた。

学校でもそうだし、体験した塾でもそう言われた。

大学受験は高校受験と違って全国にライバルがいると考えると高校受験は中学3年生に重きが置かれていた記憶があるので1年生や2年生も大事だということのおおよその検討はつく。


僕は進級する前までにあらゆる教科の復習をしたし、ここまでに積み重ねてきた土台の補強も大いにした。

一応、高校の中ではおおよその教科でトップに入れているが、だからと言って安心できる話でもない。

念には念を、くらいの心持ちで勉強を積み重ねていくべきなんだろうと思う。


今年からセンター試験が廃止され共通テストが始まった。

記述式や英語の四技能などセンター試験にはなかったもののが導入されると言われてきていたが、急遽先伸ばしになって何らセンター試験と変わらないような気がするテストに変わった。


今、共通テストを受験してあとは国公立二次試験を残すのみとなっている。


共通テストはセンター試験と比較して知識でどうにかこうにか戦うというよりも知識を活用しながらどれだけ思考できるかということが問われていた気がした。

どんな問題が出ても誰しもが共通テストというものを初めて受ける一種の仲間たちで困惑することに変わりはない。

だからこそ落ち着いて、自分がこれまでやって来た勉強の力をとにかく出しきれば良いのだ。


共通テストの自己採点では公表された平均点等を元にするとそこまで悪い点数とは言えなかった。

ずば抜けて高いというわけでもない。

志望している大学に受かる可能性は十分ある、というのがこの自己採点をもとにした僕の見解だった。


よく“受験は団体戦だ”と言う。

学校単位で見たときに切磋琢磨し合って勉強に磨きをかけていくのは良いことだと思うが、同じ学校の中に家からの近さやレベル的な話で同じ大学の同じ学部を受けている人なんて何人もいる。

自分が受かることだけを考えれば、同じ学校のでもそうではなくても多分考え方は変わらない。

知り合いが当初いなくても入ったあとに作れば良いのだし、自分が入れればそれで十分ではないのか。

あくまでもこれは僕なりの意見なので批判は多いと思うが、僕はこういう気持ちで受験に臨んでいるということは知っておいてほしいと思う。



高校を卒業して大学に入る、専門学校に入る。

それがゴールではない。

受験で第一志望校に合格する。

それがゴールではない。


僕たち私たちのゴールなんてものは人生の中では多分1度たりとも存在しないと思う。

人生という長い時間の中でターニングポイントがいくつもあってそれを皆がゴールだ、と言うのでいつからかゴールだと誤認識している人が増えてきたのではないかと思う。


ターニングポイントで選択を誤っても良いと思う。

人生のゴールは楽しい一生だったと言えることだと思うから。

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