概要
しかし足手まといばかりが増えていくな……
魔王が倒れたことで、世界は救われた。
国は復興を遂げ、人々の暮らしは元の豊かさを取り戻しつつある。
(だが、俺は救われなかった)
聖剣を引き抜いたその日から、勇者と呼ばれ魔王軍との戦いを続けてきた俺には、平和になった世界で出来ることが無かった。 いつの間にか、共に闘った仲間ですら俺を遠巻きで見るようになった。
曰く『お前は強くなりすぎた』のだそうだ。
(だから俺は、平和な新世界を去るしかなかった)
王も仲間も騎士達も、誰もが俺に金を与えて軟禁するか、さもなくば暗殺するか、どちらかしか考えていないと分かったから。
宮廷から派遣された精鋭の騎士達が宿を取り囲んだとき、俺はもうそこにはいなかった。
人知れず王都を離れ、俺は独りで荒野をさまよった。
魔王軍の残党も、未だ世界に
国は復興を遂げ、人々の暮らしは元の豊かさを取り戻しつつある。
(だが、俺は救われなかった)
聖剣を引き抜いたその日から、勇者と呼ばれ魔王軍との戦いを続けてきた俺には、平和になった世界で出来ることが無かった。 いつの間にか、共に闘った仲間ですら俺を遠巻きで見るようになった。
曰く『お前は強くなりすぎた』のだそうだ。
(だから俺は、平和な新世界を去るしかなかった)
王も仲間も騎士達も、誰もが俺に金を与えて軟禁するか、さもなくば暗殺するか、どちらかしか考えていないと分かったから。
宮廷から派遣された精鋭の騎士達が宿を取り囲んだとき、俺はもうそこにはいなかった。
人知れず王都を離れ、俺は独りで荒野をさまよった。
魔王軍の残党も、未だ世界に
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?