後日談

「ロネ、あんた散々遊んでくれたわね」


 今日は薬草カフェの休店日なのだが、私が訪れていた。茶をすすりながら、言う。


「遊ぶ? なんの事ですか? 」


 キョトンと首を傾げるロネ。


「節目の日よ! 阿呆! 後片付けの年だったんでしょ? 」

「ああ、そうでした。ふふ♡ いい心が手に入ったんですよぉ? 」


 蕩けそうな顔をするロネ。


「体はどうしたのよ」

「適当にバラバラにしてルルゥに食べさせました」

「ほんとあんた、恐ろしいわぁ」


 ロネを怒らせては行けない、これがルオー様の口癖だった。ロネの本気では世界中の人が生ける屍になることだってあるのだ。それにロネの趣味も恐ろしい。心を集めること、なんて、そんなこと私たち《十二人の弟子》にはできない。

 十三番目といえど、能力はササラ様をも上回るのだ。茶をすすりながらやっぱり思う。


「お願いだから、この世界上の心、全てを盗らないでね? 」

「…約束できかねますねぇ」


 至って真面目な顔のロネ。ほんと、恐ろしいわぁ。

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