第5話 火薬と鉄砲の開発

 転生ジーニアスの中で、火薬と鉄砲の話が出てきます。

 ファンタジーの魔法と剣の世界に鉄砲を持ち込むのは禁忌だという説もありますが、フリードリヒの宿敵となるモンゴル帝国は火薬も鉄砲も実用化していたので、これに対抗してフリードリヒが開発しちゃうことにしました。


 火薬に関しては諸説あり、中国で開発されたものがヨーロッパに伝わったという説と13世紀頃にヨーロッパでも開発されたという説があります。

 ヨーロッパではイギリスの錬金術師ロジャーベーコンが開発したという説があり、転生ジーニアスでも採用していますが、実はこれは真実ではないようです。

 

 鉄砲に関しては、中国の方が発達していて、モンゴル軍の中には鉄砲部隊が配備されたケースもあったようです。ただし、鉄砲部隊の攻撃の仕方というのは現代のイメージとだいぶ違っていて、直線的に射撃するのではなく、放物線を描くような軌道で敵の中に打ち込み、敵を混乱させるというような使い方をしていたようです。


 また、鉄炮てつはうという炸裂弾の一種が使われていたのはあまりにも有名な話ですね。これは日本の元寇のときにも使用されたものですが、殺傷力には諸説あり、音で敵を威嚇する程度のものだったというものから、かなりの殺傷力があったというものまでありますが、どうも殺傷力があったという方が通説になりつつあります。

 シャイオ河畔の戦いで、橋の橋頭保を巡る戦いでモンゴル軍が行ったという「耳を裂くばかりの爆音と閃光」を伴って行われた射撃というのは、おそらく鉄炮てつはうだったと思われ、実際にかなりの殺傷力があったからこそ数的優位にあったハンガリー軍を押し返すことができたのだと思われます。

 ヨーロッパ人はこの武器は初めて見たでしょうから、さぞかし驚いたことでしょう。

 

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