エピローグ

「うっは、たまらないなぁ」


 俺は声を落とす。レアさんの裸。【透視スキル】で壁を透視してマジマジとのぞくと、とがった胸の先端とかたまらん。あと、はっきりくっきりしたボディのライン。ホワイト竜神ドラゴンギルドのギルドマスターというだけあって、引き締まった身体。お背中を流してさしあげたい。


 温泉の湯けむりでよく見えないが、火照った身体が少し赤くなっている。額に浮かんだ汗をタオルでぬぐう。髪もタオルでまいているけど、タオルからはみ出した黒髪が首筋にそっと張りついて、なまめかしい。


 コカトリスギルドのギルドマスター、ウサギの獣人のララさんも来てくれている。おばちゃんだから、興味ないけど。もちもち素肌。


 ホワイト竜神ドラゴンギルドの受付嬢テレサも温泉に飛び込んだ。見かけによらず、やんちゃだな。白い髪で普段は人形のような立ち振る舞いなのに。とっても愛らしい。透き通る肌は一番かも。


 茶髪ツインテちゃーちゃん、ヴァンパイア黒髪ポニテのヴァンピちゃん、半竜リュリュちゃんも来てくれてる。嬉しいな。あれ、この三人だけはキョロキョロして警戒心丸出しだな。なにをそんなに恐れているのやら。


「アメルメ君♪ 一人だけずるーい。私も女の子のおっぱい見るーさわるーキスするー」


 マオマオ魔王ちゃんに背中を押されて顔から突っ込んだ。うそ、まだ建設途中だった、壁。


 簡単に崩れるじゃん。俺の壁透視のスキル……やっと、やっとのことで、成果を上げることができたのに!


 バーン。


 俺はすぐに立ち上がる。あ、ステフ。あっけらかんとなった胸。め、めちゃ大きいじゃん! 

まさか灯台下暗しとはこのこと? 普段、コルセットでもしめて小さく見せてるの? うそん?


「やっほー。相変わらず黒い髪と黒い耳。長い尻尾が素敵だな……」


 ほんとはもっと、胸を褒めたいんだけどな。こう、氷のような視線を四方八方から向けられると。心臓チクチクするわ。そして、おけやら、その辺の石やら投げることができるすべてのものが、悲鳴とともに飛んできた。


「キャーーーーーーーー」


「エロ男!」


「エロ様!」


「変態士! それに、ま、ま、魔王でもおっぱいもんでキスして?」


 俺は攻撃を女たちに食らったというのに。こんなときまでマオマオ魔王ちゃんの『名義変更』スキルは強すぎだな。


「く、くそぉ。魔王でもおっぱいもんでキスして最強だな……はっ! 俺も言っちゃった!」


 俺の指が勝手に動いて自分のローブに手をかけて、服を脱ぎだした。そのあとどうなったかは――聞かないで……。


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ステータス開くだけの無能と追放された宮廷鑑定士【透視スキル】でダンジョン攻略。勇者候補鑑定?恋愛鑑定?そんなもんは知らん。スキル覚醒した俺はダンジョン最下層の女湯を透視したいんだ。 影津 @getawake

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