第66話 温泉テーマパーク
大盛況。
そして、凶悪なモンスターはすべて一度温泉に無理やりつけて温泉のよさを堪能させた。それで、温泉の快感に目覚めた者はダンジョン内で自由に暮らし、まだモンスターとして反抗的だった奴は討伐した。
だから実質、
温泉街に引き入れる予定だった温泉を結果的にダンジョンに留めたわけで、同業者からちょっと苦情来たけど。でも、一度入ってもらえば気は変わる。なんなら、みんな温泉街の店舗をダンジョン内に移転してくれてもかまわない!
ドンチャンドンチャン!
太鼓に、横笛。
「ようこそ! 俺の温泉テーマパークへ!」
俺がドラゴンの上から登場すると、ネリリアン国の国民半分以上が集まって拍手してくれる!
「今日は、開業日! みんな無料ってことで!」
どうっと、木の門を人々がくぐる。ちょっと、日本でいうところの旅館ってのをイメージして建設してみた。旅館ってどういうのか、あんまりよく知らないからコウタに聞いたけど。
「押さないでゆっくり入ってね。あら、ギルドマスターレアさんが来てくれているわよ、ダーリン!」
ミミネに呼ばれて俺はドラゴンから滑り降りる。
「レアさん! 初日からありがとう!」
「盛り上がってるわね。ダンジョンって何度も来たけど。命の危険を感じることなく、入ることができる日が来るなんて思おいもしなかったわ」
「レアさん……そうだよな。幾度となく勇者候補を送り込んでた俺たちって、ほんとうは酷いことをしてたのかもな」
「え、クランさん。俺のこと心配したことありましたっけ?」
コウタは、それとなく嫌味っぽく言うけど。ま、いっか。
「ま、ゆっくり浸かって行ってくれよな」
そうそう、お楽しみはこれから。
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