ハリウッド級、疾風怒濤のおうち時間

この第一作目の『気が付いたらおうち時間で500年経ってた』から、完結話まで、とにかく失速なし!

筆力の高さも面白さもとてつもないのでもはやこのような拙い表現力でレビューするのも申し訳なさがありますが、
・モブを完全にモブとして登場させ処理しきる気持ちいいまでの潔さ
・とんでもない展開やキャラをさらっと描かれるのに、それに驚く間もなく比較的とんでもなくないはずの新事実が現れ、そのタイミングのせいでさらにビックリさせられるという絶妙な手腕
・主要キャラがみんな実はとても濃い。濃いはずなんけどなぜかあっさり飲み込めてしまう(笑)

など、脳が快楽を得るギミックが色々あってアトラクションのよう。うわーエンターテイメントだ!と、我が細胞が喜んでおりました(笑)

たとえ改行なしでもこんなにテンポよく、勢いの伝わってくる文章があるのかと非常に感心しました。
更新の速度と完成度のバランスもとんでもなく、作者さまの磨き抜かれた筆力をリアルタイムで味わえたこと、とても幸運です。

元々子ども時代から活字中毒で一般書籍でもカクヨムや他サイトでも数々の作品を拝読して参りましたが、こちらの作品はかつてない毛色の物でした。
何が読みたいのかわからなくなりつつあったところに、まだまだ世界は広く、そして私の知らない素敵な作品があるのだなと久々にものを読むことへの期待やキラキラした気持ちを思い出させてくれた作品です。