第3話 同僚

 扉の先を抜けると、そこは朝焼け前のわずかに明るい空

「ここが深海村...」

「きれいなところでしょう。ここからの景色だけでもここに来ていただく価値あるとおもうんですよ。」

「そうかい?僕は別に大したことないとおもうけどな。」


「あ、そういえば、左腕をご覧ください」

左腕には

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時間

14:30

Lv1

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「ゲーム内時刻等が書かれていますこれはゲーム内共通ですので待ち合わせなどにご利用ください。」

「右腕の番号はログイン番号です。」

右腕には10575と刻まれている

(一万人もログインした奴がいるのか、1万×10万=10憶!?   支援企業はとんでもなく金持ちだな...)

「こんな、大規模なことをやれるなんて、すごい会社ですね。」

「ええ、素晴らしい会社ですよ。特に社長の方針が素晴らしいので、みんな楽しく働いています。」


「あ、つきましたよ。灰都さん、阿部さん。」

目の前にはプレハブのようなものが数本おかれている。


「ここがあなたたちに作業をお願いする作業場と寮です」

アルミのドアノブを開け中に案内する

「ここが作業場です。といっても段ボール数個しかありませんがね。」

鴨居はゴソゴソと段ボールの中を漁る。

「これです。」

手には注射器のようなものが握られている

「仕事内容というのはこの注射器にお祈りをしていただきます

。」

「へ?」

(何回も壁にぶつかり続けるとかダメージを受け続けるとかじゃないのか)

『そんなことでいいの?』

『はい、1日3つやっていただくだけで結構です』

『といっても、慣れていれば早いのですが初めての人は1つ1時間くらいかかります』

『それが終わった後は...何をしていても問題ないのですか』

『はい。問題ありません』

『ですが、に行かれる方が多いですね』

「「ダンジョン!?」」

「そうです。追加報酬もこのダンジョンを攻略することで手に入ります。」

「ちょっと待ってください、音野さーん、七瀬さーん」

すると、奥の方から、金髪の大学生くらいの男性と少し化粧の厚い青髪の女性が歩いてきた。

「どうもー、音野っす、2週間くらい前に来た先輩ってことでよろしくー」

「七瀬よ。よろしく。」

「この二人にあとは教えてもらってください。大事な仕事仲間になることでしょうし」

 とだけ告げると鴨居はその場から立ち去ろうとする

「あ、この家からは出ないでください。もし、何か欲しいものがあればその中央にあるパソコンで注文していただければ、私が届けに参ります。」

とだけ言い残し、鴨居は鍵をかけて去っていった。


「んじゃ、私から説明するわ。廊下に出て。」

「左から、作業室、休憩室、生活室、倉庫、そして洞窟」

「作業室はさっき見てもらった通り」

「ここは休憩室は、テレビくらいしかないけど、ゆったりするにはいい場所よ」

「次に生活室。ここは個室が割り当てられているから、好きな部屋使って。トイレ、お風呂、台所一通りあるから、生活するのには十分よ。」

「次に倉庫。ここは鍵がかかって入れない。管理人の鴨居さんしか入れない。まあ、作業用品の出し入れに使ってると思う」

「最後に洞窟。これはダンジョンよ。ここに潜り敵を倒す意ことでゲーム内通貨や賞金が手に入る。」

「簡単な紹介はこんなところかしら」

「部屋は空いてる部屋適当に使って、あとは音野に聞け」

と言い残し、七瀬は生活室に入っていった。



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深海の底 @teteoran

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