踊る猫に誘われた社畜

三枝 優

第1話 会社帰りに猫に誘われる

 残業で遅くなった亮太は地下鉄に乗り込んだ。

 端っこの席に座るとすぐに眠りについた。




”亮太!起きろ!”

 呼ぶ声に目を開ける。

 そこに実家の猫のブチが座ってた。

「ブチ!?なんで乗ってるの??」

”亮太、全然帰ってこないから遊べないんだもん。だから迎えに来た!遊びに行こう!”

「ええ!?遊びにってどこへ!?」


 ブチは隣の座席に昇って来た。


”踊りに行くんだ。決まってるだろ!?”

「踊り?」

”そう!楽しいぜ!!”

 そう言って、首にかけた手拭いをちょいちょいと示す”

「踊りにって、どこへ?」

”もうすぐ着く!”





 そこで、亮太は目が覚めた。

『次は~終点。踊場おどりば踊場おどりば~』

 スピーカーから流れる声。

 あ、寝過ごした。


 ホームに降りた亮太は、週末に実家に帰ろうと思った。

 駅の床には猫の足跡が点々とついていた。

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踊る猫に誘われた社畜 三枝 優 @7487sakuya

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