クトゥルフ神話で食欲が湧くとは思いませんでした……
- ★★★ Excellent!!!
クトゥルフ神話はずぶの素人でして、ニコラスケイジ主演『カラー・アウト・オブ・スペースー遭遇—』を鑑賞したことが初めてのクトゥルフ体験でした(ラブクラフト原作の映画です)。
そして鑑賞中から吐き気を催した私は、それ以来、自分の中で「クトゥルフ神話と食欲は、互いに相容れないものだ」と決め込んでおりました。
本作に出会い、その考えが間違いであることに気付かされました。
主人公・麗郎がクトゥルフお母さんの偏在するコンビニ「ルリエ―マート」にて美味しそうな商品を購入し、酒と共にレビューしてくれます。
その巧みなレビューのため、真夜中に読んでしまったが最後、腹はずっと鳴りっぱなしです。
しかし食材が神々で出来ているために、麗郎は様々な死を遂げます。(あるいは宇宙とひとつに!)
死にゆくにもかかわらず、麗郎は常にその死を受け入れている。
この死にざまを見て、私の中でクトゥルフと食欲が一つになりました。
命をいただくとは、こういうことか!と深く理解したのです。(間違った理解かもしれません、大変申し訳ございません)
ともかくも、ホラー食レポという新たな境地を堪能しました。
是非とも、ご一読ください。