追放されたら悪堕ちしました　〜私はただの聖女であって魔王でも救世主でも研究対象でもありません！〜

様々な大人の事情に翻弄された結果、聖女であるリリューンは勇者パーティを追放された。
魔法の源である「声」が使えないよう念入りに喉を潰され、毒の沼に突き落とされたのだ。

ところでこの聖女、普段は猫をかぶっていただけで実はとっても俗な聖女だった。

殺生とか罰当たりとか実はどうでもいいです！
あーはいはい神への祈り神への祈り！

そんな内面自堕落な彼女の心残り。

（最後ぐらいお腹いっぱいお肉を頬張りたかった〜！）

……願いを聞き届けたのが誰だったのか、目を覚ました彼女は見るも悍ましい怪物へと変貌していた。
己の現状に気づかないまま、聖女はお肉を堪能する。
そんな彼女に（結果的に）救われた獣人少女はこう悟った。

（もしかしてこの方――予言にある魔王陛下なのでは！？）

勘違いが勘違いを呼び…続きを読む