彫刻家にインタビュー

吉川 卓志

ネットで話題の彫刻家

 作った彫刻の写真はここで撮っています。ええ、ホームページの写真はあれは全部自分で撮ってます。

ホームページもね、自分で作っています。CSSとHTML5で作ってます。


若い人は年寄りはIT苦手と思われる方が多いようで、よく驚いたって言われるのですけど、僕らの世代ってのは、HTML書きとかプログラミングとかは趣味だったんですよ、ホビーです。


今はねぇ、こういうコンピューター的な道具は何でも便利になって使いやすいですよね。でも難しかったり理不尽だったりした方が不思議なことに面白いです。手段では無く、目的でもなくただの楽しみ。自己表現と言うのかな。面白いものですマイコンは。

ですので、ええ、コード書きは今でも楽しんでいます。


デザインですか。ああ、どうも。いいでしょう? ふふ。まあ、見よう見真似です。

好きなんですよ、美術全般が。

絵を描いたり、コードを書いたり、それからあなたが今日取材に来てくれる切っ掛けになった彫刻を作ったり。

ええ、写真も好きです。そっちの、彫刻を撮影する撮影台とか照明のセットも自分で作りました。


出来上がりへの拘りですか? 写真のですか?

うーん。拘りっていうと、どうですかねぇ。

拘りと言うのは、自分の中に何かピジョンが有って、そこに到達させようとする努力の事でしょう?

まだ足りない、達していない、とか、これで自分の思った通りだ、とか言う感じの。

僕には無いなぁ。むしろ正直、行き当たりばったりですよ。


そう。驚きのクォリティ。そうですよね。

そう言って頂くのは嬉しいです。でもね、僕の場合それは偶然なんです。本当に、適当な試行錯誤の結果なんです。

まあ最近は、少しコツも掴んできました。彫刻のディテールや立体感が、平面の画像からでも伝わるようになってきたと思います。


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こちらの部屋では彫刻を作っています。

これはグラインダーで、こっちはリューター。これらの機械は、歯科技工士が使う物です。ええ、買いました。

最初はニッパーとやすりで作っていたんですよ。やっぱり道具は本物が良いですね。本物っていっても何が嘘か本当かは、まあ、主観ですからどっちでもいいんですが。

やすりは今でも使いますね。

いや、特に仕上げでは無くて、仕上げっていうか、うーん、気分で使い分けています。



インスタントラーメンで彫刻を作るようになったきっかけですか?

覚えていないなぁ。

定年退職になって、出向もお呼びがかからなくって、やけくそになったっていうのは有りまして、あ、ここはカット、書かないで下さい。うーん。


でも、袋から出した四角い乾麺って、所々動くんですよ。そして、見ていると麺の波のうち方も微妙に異なっていて、ええそうです。食べようと思ってね、ラーメンを作ろうと思って袋から出した時にふと見て、じっと見て、じっと、それをじーっと見たんです。



ラーメン彫刻は、僕のホームページを見て、それ欲しいって人がたまにウチにいらっしゃいます。

差し上げています。売ってはいません。

最近なんか急に人気が出てきたみたいで、ええ、実は売る事もチラッと考えたんです。でも、インスタント食品って袋を開けただけでもう調理と見なされるそうなんですよ。だから、売るにはレストランかなんかにならないといけないみたいなんです。

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