押し入れから妙な物音がして、仕掛けたカメラが何かを検知する。つまり機械は嘘をつけないという話だけれど、ただ「見えない」というだけなら、それは恐怖の対象にはならない。そもそも「見えない」とすら認識することなく通り過ぎる日常である。ところが「見えない」と認識してしまうとこれが非日常的な事態になっていく。 見えるはずのものが見えない、或いはこの話のように見えないが何かいるといった前提に基づく「見えない」は異常であり恐怖となり得る。 押し入れのような広くはないスペースでの展開とカメラワークを利用した視認性が話としてはコンパクトながら緊張感を持たせている。
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