カミの物語

@hotisland

第1話

「君は神を信じるか」

趣味の鳩鑑賞を公園でしながら突然見知らぬ男に問を投げかけられた。

本当に神が存在するのならば、俺のことを救ってほしい。こんなただ漠然とした日々を送る俺を刺激ある毎日に変えてくれ。

そんな本心をこんな怪しい人物に言えるはずもない。当たり障りのない返事をしておこう。

「あはは、どうなんですかねぇ。」

突然、男は立ち上がり指をこちらに向ける。その瞬間天にも昇る感覚があった。


そして、今に至る

ここがどこかは分からない。厳かな雰囲気が漂っており、まるでアニメやゲームの中に出てくる神殿のようだ。


状況が整理出来ず困惑していると、一人の女が近寄ってくる。

「我が主、執務の時間でございます。」

「えっと、、、どういうことなんでしょうか?」

「そのままの意味でございます。」

そして、その女性は部屋の外へ出ていった。


「お前を神として選んだのだ。お前は今日から神として生きていくのだ。」

頭の中でそう告げられた。どこかで聞いたことのある声が頭の中に響く。

そうだ、あの公園の男の声だ。


急に引きずり込まれた謎の状況に疑問も言いたいことも山ほどあるが、非日常的なこの瞬間に高揚感を抱いている自分に驚いている。


これが、神野 仁の物語のプロローグである。


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