主人公のユーディットは、まだ14歳。
貴族社会ならではの圧力で、ずっと年上の28歳男性と婚約することになったが、この男性がとんでもない高スペック男子で……。
といっても、よくある美男美女のキラキラ恋愛ではなく、ユーディットがとにかく強い!
自分をしっかり持ってて、恋愛よりも勉強に熱心で、どんな時にも心折れず、人を信じ、間違ったものには断固として立ち向かう。まさに、女性が憧れるような女の子。
そんな彼女が、少しずつ婚約者殿が気になり始め、自分の感情に戸惑ったりいじらしい一面を見せたりする様は、もう思いっきり抱きしめて応援したくなります。
私も友達の一人になっていじりたい!
また忘れてはならないのが、ユーディットの秀逸なツッコミ連撃と、ツッコまずにはいられない個性強すぎな仲間たち。
四歳にして無敗の侍のような風格を放つジゼリエル(他作品の主人公)が特に可愛い!
うんと賑やかで時々物騒で、間違いなく楽しすぎるユーディットの「婚約者のいる学園生活」。ちょっとのぞいてみませんか?
キャラの個性が大爆発!
これほどまでに活き活きとしたキャラクターがそろっていて、おもしろくないはずがあろうか!
14歳の女性らしさに劣る飛び級才女と28歳のモテモテイケメン完璧男、ごちそうさまです!
「猫の手も借りる」シリーズから読み始め、こちらも続けて拝読し、楽しませていただきました。
そちらとパラレルの世界観ということで、キャラクターは一部共通するものの単品で読めます。
あちらは戦争とロボットが主題のお話ですが、こちらは貴族のお家騒動ドタバタラブコメ。
こっちの方が読み口は軽いかなあと思います。
主役は上述の凸凹カップル、まずこの2人がよい。
その上で脇を固める周囲の人間が、それはもう個性の塊すぎて。
14歳少女のユーディットが、周りのクセの強さにひたすら振り回されてツッコミまくる、とっても愉快なものです。
そこからラブコメ部分もきゅんとさせるのですから、なんとも贅沢な物語です。
とっても楽しいお話でした。
主人公のユーディットは、お勉強好きの人付き合いが苦手な自立心の高ーい女の子。そんな彼女が年上の、きらびやかな女遍歴を持つアルフレート伯爵と婚約することになりました。
最初は抵抗していたものの、アルフレート伯爵にあっさりと落とされてしまいます。でも、彼の方だって、ユーディットにメロメロ。
ユーデットは兎に角お勉強がしたい!それなのに、変わったお友達が集まってきてお勉強の邪魔どころか事件を起こしてくれるのです。
ドタバタ事件を解決するうちに、友情が芽生えユーディットは人として女性として成長していきます。
語り部はユーディットなのですが、その口の悪いこと!でも、気高くて真っ直ぐで、そんな彼女に読者はアルフレート伯爵に負けず劣らずメロメロにされるのです。
楽しくて幸せな気持ちにしてくれる物語、是非読んでみてください!
14歳の少女が、28歳の色男と婚約させられるという倫理的にそりゃマズイ、でもシチュエーションは大好物(私情です)な状態からお話は始まります。
政略結婚的な舞台背景は、少女マンガの世界や、そもそも封建的な時代であればさほど珍しくもないのでしょうが、本作では、この主人公の少女がとにかくたくましい。
彼女の毒舌や信念や行動力によって、問題も発生するし解決もする。
もっとも、自分を知るからこその虚勢だったり、強がりだったりで、デレる時は極甘でデレる。
主役二人のイチャイチャは、爆ぜろ!と悪態も出ず、ニヤニヤ(・∀・)しっぱなしでした。
そして次第に集まる魅力的な仲間たち。
オススメは、ゆるふわのイルマと、「うわ、幼女強い」を体現するジゼル。
この辺りのかけ合いがとにかく面白い。
そして何より驚嘆するのが、固有名詞以外でカタカナや外来語を使っていない(見落としがあるかもしれません!)
服装、色、お菓子や料理の表現がすごく斬新に思えました。
最初こそ違和感を覚えましたが、それに気付いてからは、描写されるものを想起するのが楽しく、文字が果たす表現力の可能性をあらためて感じることができました。
綺麗な文字と豊富な知識。
そこに破天荒で個性的な人物達が加わり、社会問題なども含め、適度な戦闘もあり、甘辛だけど、やっぱり甘々な物語。
その読後感は、幸せでした。