淡くて儚い。けれど、瑞々しい始まりの気配がそこに。

受験勉強のために図書館へと通う桂。
とある事情もあって集中できずにいたある日、いつも中庭で読書に耽っていた衣緒と出会う。
ひょんなことから小さなお茶会を開くようになり、そこから桂の心は密やかに動き始めて……?

実に見事な青春短編小説です。
短編なので隙間時間に読めますが、その密度は折り紙付き。途中様々に張り巡らされる伏線にもぜひ注目してほしいです!

そしてなんと言っても金木犀。いやはや花の様相や経過も相まって本当に素晴らしいです。

青春小説好きの方は、ぜひご一読を。