あとがき
如何でしたでしょうか?
お祭り男たちの熱くおバカなやり取りを楽しめて頂けたら幸いだと思います!
この物語を作るに当たって、僕の周りでは色々ありました。
コロナによって全国のお祭りが中止になる事態になり、僕たちの世代が『神輿を担げない』と大荒れになってました。
厄年で神輿を担ぐというのは僕らの町にとって、今まで自分たちがやってきた祭りの集大成とも言える大事な仕事で、ここをやり切れるか否かが大事でした。
こうなってしまうと無理矢理祭りをやる訳にも行かないし、かといってこれまでやってきた伝統をないがしろにしてもいけない。
そう言ったジレンマに僕らが頭を悩ませながら、何度も神社やお祭り実行委員会と話してきました。
現時点では何の結果も出てないので何も言えないですが、伝統を守るのは簡単ではないと実感できる出来事です。
伝統は毎年のようにこういったジレンマに悩ませながらも、何とか続けてきたことなんです。
昨今、漫画を見ると若い子が夜店で遊ぶ話が多くある一方で、祭りに参加していないのが当たり前になっていると、正直寂しいと感じてしまいます。
実際、僕らが若い子に祭りの参加をお願いしに行くと、「そんなことやらないといけないんですか?」とか「うちの子には参加させません」と子供に会う前に親が断ることが多いです。
一方で会社でよく聞くのは「最近の若い子は常識が無い」とのことです。
ただ、そういった会社に限って「祭りなんて遊び。そんなの仕事を休む理由にならない」と休ませない会社が多いです。
常識を教える場に大人を行かせないから、常識を知らない若い子が集まるだけです。
こういった所をいい加減にしていた結果が今の社会なんですよね。
若い子への愚痴は全部自分たちがやってきたことの結果です。
常識ある子が欲しいなら伝統や文化を大事にするような場に、子供を送りだせば良い。
伝統や文化は常識と密接に関係するんですから。
僕にとっての理想の未来は「祭りや伝統が残った世界」です。
世界は時代と共に変わり、それに応じて祭りも変わらざるを得ないのが実情です。
ですが、それを変えるのはあくまで自分達であって欲しい。
決して他の連中に言われたからと言って、ほいほい変えるようなショマダレ(根性無し)な態度は止めて欲しい。
そうやって魂を受け継ぐことを大事にして、変化は少しずつ考えて欲しいです。
今の『最新」は未来の「何それ?」でもあります。
実際、僕らが20歳の頃に「これからはこの時代だ!」と言ってたことが、今では過去の話になってたり、そもそも時代が来なかったりしてます。
一方で、祭りは未だに続いています。
果たしてどちらが未来的で先進的だったのか?
残っている方が正しい未来なんです。
世の中には色んな意見はありますが、伝統や文化を蔑ろにして、理屈で固めた謎の常識を押し付けるのはただの屁理屈です。
そういった意見こそが「おためごかし」なんです。
そんな幼稚な理屈に合わせて、何百年も続いた文化を途絶えさせるのは悲しいことだと思ってます。
どんなに大きな会社でも千年後の未来に残るものかはわかりません。
それなら、千年後にも文化や魂を残すことに注力して欲しいです。
なお、作中でやや特定の思想を悪く言っているような部分もありますが、僕自身は「未来に選択肢がある」と言いたいだけです。
どっちの未来が良いかは若者に選ばさせてあげて
どっちの未来も「おっさんのかんがえたさいきょうみらい」なら、若者に選択肢があった方が良いと思います。
そして、この物語を面白いと思った方は好評価、感想、レビューまたはSNSでの拡散をお願いします!
それではまた!
PS
ちなみにこちらでは隆幸の息子である英吾が活躍します。
お試し短編 笑滅の館
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894591590
楢樫団長の土下座は隆幸の子供に引き継がれました♪
永劫なる皇帝の始まりの物語
https://kakuyomu.jp/works/1177354054891894421
序盤で殺された「マロ」が意外な活躍を見せる物語でもあります!
お祭り馬鹿は未来に帰れ! 剣乃 和也 @asayan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます