フォローいただいたご縁でこの物語に出会いました。更新分まで読み終えましたので、レビューさせていただきます。
本作は実力は折り紙付きだが色々と問題のある人物達を、落ちこぼれの主人公の少女が必死にまとめようとしていく物語です。
彼女が彼らにぶつかり、そして人と人としてやり取りをしています。そのやり取りが丁寧なので、あっさり仲良くなるのではなく、互いに少しずつ歩み寄る様子が良く解ります。
まあ一癖も二癖もある彼らなので、一筋縄ではいかず、かなり時間もかかるかもしれません。だからこそ、今後の物語でどう関わっていくのか。彼らの関係性がどう進んでいくのかという楽しみを持って、読んでいくことができました。
まだ序盤であるこの物語ですが、続きを楽しみにしております。
他の皆さまも是非読んでみてください。
2021年1月8日時点の最新話までを読んでの感想となります。
面白かったです。とても。
作品は戦闘能力なしの事務系少女の一人称で描かれています。
私は、いわゆる俺ツェー系の一人称を好みません。
主人公が、俺が俺がと主張し過ぎてうるさくて気に障るからです。
しかしながら、この作品はいわゆる〝普通〟の少女の視点を通して、個性が強い最凶パーティーのメンバーや戦闘シーンを描いているので、一人称のメリットである少女の繊細な心理描写を描きながら、まるで三人称のように少女が外部の語り手として、物語を語ることに成功しています。
もし、最凶パーティーのうちの一人が主人公で語り手であったのならば、このような心地良い読後感は得られないでしょう。
また、語り手である少女は、家族の「とある事情」を抱えており、家族との思い出の台詞を引用した少女の台詞には胸が熱くなりました。
ついつい応援したくなる主人公です。
まだ物語としては序盤で、これからパーティーとしての絆を強めていくといったところですが、今後彼らがどのような絆を結び、世界を救っていくのか、ぜひ応援していきたいと思います。