星と雪とヨゾラ

第8話 episode

第一章epilogue

スーハー、スーハーと呼吸の音が聞こえる。

この音に聞き覚えがあった。これは酸素マスクをしている時の音だ。

僕はゆっくりと覚醒していく。

しばらくし、自分の状況下が理解出来た。

どうやら僕は、人が一人、入れるぐらいのカプセルに入れられているらしい。

身体中にコードなどが繋げられている。

目の前には、カプセルの蓋部分と思われるガラスがあった。

その奥にはガラスで少しボヤけて見えるが天井が見える。

どうやら本当に現実世界に帰って来れたらしい。その証拠にほらーー

頭の中でアルクの声がする。アルクは、本当に僕と一心一体になってくれたみたいだ。

アルクの指示に従って待っているとカプセルの蓋が開けられた。

そこで真っ先に視界に入ったのはーー

僕のとても、とても大切な恋人だった。

青い瞳の彼女は、泣きながら僕に抱きついた。

だから僕も彼女を抱きしめた。

そして帰還の言葉を口にした。

ただいまとーー

第一章　end