マンドラゴラ3分クッキング

常盤しのぶ

マンドラゴラ3分クッキング

「みなさんこんにちは。『今日の一品』の時間です。本日は今が旬真っ盛りのマンドラゴラを使った『マンドラゴラと牛肉の野菜炒め』を作っていきます。本日の先生はマンドラゴラ料理研究家の五井義春先生です。先生、本日はよろしくお願いします」

「はいよろしく」

「先生、本日はマンドラゴラということですが、マンドラゴラといえばお薬の材料というイメージが強いと思います」

「確かにマンドラゴラゆうたら乾燥さしてお薬にする人が多いと思うんやけどね、これおっきいスーパーの乾物コーナーとかに置いてありましてね、煎じてお茶みたいに飲んでみると結構深ぁい味がして美味しいんですわ」

「そうなんですか」

「まぁそんなマンドラゴラやけどね、一般的に手に入るんはだいたい乾燥さしてるものが多いです」

「これはどういった理由が?」

「生やとね、痛みやすいんですわ」

「あぁ、なるほど」

「せやから出荷の前に乾燥さすんですけどね、そうすることでグルタミン酸、要するに旨味成分ですわ。これがね、しっかり出るようになって美味しい乾燥マンドラゴラになるわけですわ」

「なるほど。では下ごしらえです」

「まずは乾燥してるマンドラゴラを戻します」

「水400ccです。本日はマンドラゴラと牛肉も一緒に炒めるということですが、なんだか元気になれそうな食べ合わせですね」

「牛肉も昔は滋養強壮に良いゆうてお薬みたいな感じで食べられてましたからね。マンドラゴラの食感もコリコリして美味しいですよ」

「楽しみです」

「マンドラゴラを湯掻きながら戻していきます」

「マンドラゴラ1株です」

「この時注意してほしいのがね、完全に沸騰させないこと。風味が落ちてしまうんでね」

「だいたい沸騰の泡が出る直前で弱火にする、といった感覚でよろしいのでしょうか」

「そうやね」

「マンドラゴラを入れるタイミングは」

「お水の時でええですわ。お水をマンドラゴラが被るくらい入れて火ぃ入れてください。沸騰の直前で弱火にしてからだいたい10分くらいかな、でマンドラゴラ戻るんでね」

「できあがったものがこちらになります」

「つまようじか何かで刺してみて粉っぽいのんがつかんくなったらオッケーですわ」

「プルプルしてますね」

「可愛らしいでしょ。マンドラゴラはお湯からあげてキッチンペーパーで水気を切ってください」

「ずっしりしていますね」

「結構水分吸うんで大きなるんですよ。このマンドラゴラは今回は短冊切りにしていきます。少し大きめに切ってください」

「食感も楽しめそうですね」

「そうやね」

「お湯はどうしたらいいでしょうか」

「お米炊くのに使いますんで残しといてください。いつもと違う風味のご飯になって美味しなります」

「それは楽しみですね」

「次にマンドラゴラと一緒に炒めるお肉とお野菜を準備します。まずは玉ねぎ」

「玉ねぎ半玉です」

「ざっくりとで良いです。その方が食感も出るんでね。次ピーマン」

「ピーマン2個です」

「細切りで。緑で色も鮮やかになりますんでね。次は牛肉」

「牛バラ肉200グラムです」

「塩とコショウで下味付けといてください」

「塩とコショウ、それぞれ少々です」

「もう軽くで良いですわ。マンドラゴラも結構味主張してくるんでね」

「青椒肉絲みたいですね」

「あぁほんまやね。確かにあれに近いですわ」

「下準備は以上でしょうか」

「そうやね。あとはお野菜から炒めていきます。玉ねぎからね」

「中火で」

「そうそう。油は後で牛肉入れるんでその脂が出るんで大丈夫ですわ」

「段々と良い香りがしてきました」

「しんなりしてきたらピーマンとマンドラゴラを入れてください」

「先生、マンドラゴラは特に下味をつけていませんが大丈夫でしょうか」

「マンドラゴラそのものが結構濃い味しとるんでね、特に必要ないですわ。マンドラゴラが狐色になってきたくらいで牛肉を入れてください」

「ボリューミーになってきましたね」

「もうこれ一皿でええわってなりますでしょ。まぁそう言うてもちょっと寂しいからね、さっきのマンドラゴラ湯掻いたお湯でお米炊く以外にもお吸い物作ったりとかやってみてもええですわね」

「ぽかぽかと暖まりそうですね」

「旬のマンドラゴラは栄養価も高いからね、元がお薬に使われるだけあってやっぱり身体にえぇんですわ」

「牛肉の色が変わってきましたね」

「牛肉にしっかり火が通ったら完成です」

「マンドラゴラと牛肉の野菜炒め、完成です。材料です」


マンドラゴラと牛肉の野菜炒め 2人前

 マンドラゴラ......1株

 牛バラ肉..............200グラム

 玉ねぎ..................半玉

 ピーマン..............2個

 水..........................400cc

 塩..........................少々

 コショウ...............少々


「簡単に作れるんでお家で是非試してほしいですね」

「本日はマンドラゴラと牛肉の野菜炒めを紹介しました。先生、本日はありがとうございました」

「ありがとうございました」

「『今日の一品』お別れの時間です。次回の一品は狐肉の塩麹ソテーです。また来週お会いしましょう。さようなら」

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