■ 今日（きょう）の伏字（ふせじ）漢字（かんじ）（❶（いち）～（から）❻（ろく）は（わ）小１（しょういち）～（から）小６（しょうろく）、❼（なな）は（わ）中学（ちゅうがく）で覚（おぼ）える常用（じょうよう）漢字（かんじ）です）

　※ 日本（にほん）で暮（く）らす全（すべ）ての人（ひと）は、すべからくこれらの常用（じょうよう）漢字（かんじ）を知（し）っておくべきとされています。

小１,❶：上,入,月,田

小２,❷：作,少,明,道

小３,❸：世

小６,❻：訳

■ 学習（がくしゅう）コンテンツ

　※ 読（よ）み仮名（がな）で漢字（『かんじ』）（『かんじ』）の様（よう）に括弧（かっこ）の付（つ）いた漢字（かんじ）は原書（げんしょ）で読（よ）み仮名（がな）が付（つ）いている漢字（かんじ）です。これらは伏字（ふせじ）から除外（じょがい）します

❷品（さくひん）名（めい）：あすは（わ）、❷日（あす）は（わ）、

著者（ちょしゃ）名（めい）：トゥルゲニエフ　Ivan（いわん） Tourguenieff（トゥルゲニエフ）

❻者（やくしゃ）名（めい）：❶❶（うえだ）敏（びん）❻（やく）

　いかに、わが❸（よ）の、あだなるや、空（『くう』）なるや、うつろなるや。げに、人間（にんげん）のあとかたの覺束（『おぼつか』）なくて、數（かず）❷（すく）なき。徒（『いたづ』）らなるは（わ）❶日（つきひ）なり。

　しかも萬人（ばんにん）は（わ）生（せい）を惜（おし）む。いたく、性命（いのち）を尊（たっと）みて、これより、我（われ）より、當來（たうらい）より、なに物（もの）か、えまほしく、求（もと）めてやまず……噫（『あゝ』）、人（ひと）は（わ）、當來（ばんらい）に、豐（ゆたか）なる賚（『たまもの』）を望（のぞ）む。

　さはれ、なじかは（わ）、思（おも）は（わ）ざる、當來（ばんらい）また過去（かこ）に似（に）たらむを。

　げに、思（おも）は（わ）ざるなり。考（かんがえ）ふるを好（この）まざるなり。此（この）事（こと）眞（まこと）に善（よ）し。

『さて、あすは（わ）、❷日（あす）は（わ）！』人（ひと）みな、この『あすは（わ）』をもて、自（みずか）ら慰（なぐさ）め、終（つい）におくつきの❷（みち）に降（ふ）らむ。

　而（しか）して、ひとたび、墳塋（『おくつき』）のうちに❶（はい）らば、人（ひと）の思（おもい）は（わ）おのづ（ず）から已（『や』）まむ。

■ コンテンツ（こんてんつ）

作品（さくひん）名（めい）：あすは（わ）、明日（あす）は（わ）、

著者（ちょしゃ）名（めい）：トゥルゲニエフ（とぅるげにえふ）　Ivan（いわん） Tourguenieff（トゥルゲニエフ）

訳者（やくしゃ）名（めい）：上田（うえだ）敏（びん）訳（やく）

　いかに、わが世（よ）の、あだなるや、空（くう）なるや、うつろなるや。げに、人間（にんげん）のあとかたの覺束（おぼつか）なくて、數（かず）少（すく）なき。徒（いたづ）らなるは（わ）月日（つきひ）なり。

　しかも萬人（ばんにん）は（わ）生（せい）を惜（おし）む。いたく、性命（いのち）を尊（たっと）みて、これより、我（われ）より、當來（たうらい）より、なに物（もの）か、えまほしく、求（もと）めてやまず……噫（あゝ）、人（ひと）は（わ）、當來（ばんらい）に、豐（ゆたか）なる賚（たまもの）を望（のぞ）む。

　さはれ、なじかは（わ）、思（おも）は（わ）ざる、當來（ばんらい）また過去（かこ）に似（に）たらむを。

　げに、思（おも）は（わ）ざるなり。考（かんがえ）ふるを好（この）まざるなり。此（この）事（こと）眞（まこと）に善（よ）し。

『さて、あすは（わ）、明日（あす）は（わ）！』人（ひと）みな、この『あすは（わ）』をもて、自（みずか）ら慰（なぐさ）め、終（つい）におくつきの道（みち）に降（ふ）らむ。

　而（しか）して、ひとたび、墳塋（おくつき）のうちに入（はい）らば、人（ひと）の思（おもい）は（わ）おのづ（ず）から已（や）まむ。

■ 原書情報（青空文庫）

図書カード：No.55216（旧字旧仮名）

https://www.aozora.gr.jp/cards/000005/card55216.html

https://www.aozora.gr.jp/cards/000005/files/55216_49911.html

底本：「上田敏全訳詩集」岩波文庫、岩波書店

　　　1962（昭和37）年12月16日第1刷発行

　　　2010（平成22）年4月21日第38刷改版発行

初出：「明星　三ノ二」

　　　1902（明治35）年8月

入力：川山隆

校正：岡村和彦

■ 今日（きょう）の漢字（かんじ）の説明（せつめい）（カタカナは（わ）音（おん）読（よ）み、平仮名（ひらがな）は（わ）訓（くん）読（よ）みです）

❶：上：ジョウ・ショウ・上（ほとり）・上（のぼ）る・上（のぼ）せる・上（のぼ）す・上（たてまつ）る・上（かみ）・上（うわ）・上（うえ）・上（あ）げる・上（あ）がる【位置（いち）が高（たか）い／位（くらい）や地位（ちい）や身分（みぶん）が他（ほか）より高（たか）い／優（すぐ）れている】

❶：入：ニュウ・ジュウ・ジュ・入（はい）る・入（い）れる・入（い）り・しお【ある範囲（はんい）の中（なか）に入（は）いる／ある範囲（はんい）に入（い）れる】

❶：月：ゲツ・ガツ・ガチ・月（つき）【一年（いちねん）を十二（じゅうに）に分（わ）けた区分（くぶん）／天体（てんたい）の一（ひと）つ／地球（ちきゅう）の衛星（えいせい）】

❶：田：デン・テン・チン・ジン・田（た）・田（か）る・田（か）り【区画（くかく）分（わ）けされた耕作（こうさく）地（ち）／田圃（たんぼ）】

❷：作：サク・サ・作（つく）る・作（な）す【働（はたら）いて結果（けっか）を生（う）む／人（ひと）の立居（たちい）振（ふ）る舞（ま）い】

❷：少：ショウ・少（すこ）し・少（すく）ない・少（まれ）【数（かず）が多（おお）／稀（まれ）／数（かず）や量（りょう）等（など）が僅（わず）か】

❷：明：メイ・ミョウ・ミン・ボウ・ベイ・明（あき）らか・明（あか）るい・明（あか）らむ・明（あ）ける・明（あ）くる・明（あ）く・明（あ）かり・明（あ）かす【はっきり見（み）える／明（あか）るく光（ひか）る／疑（うたが）いの無（な）い／賢（かしこ）い】

❷：道：ドウ・トウ・道（みち）【人（ひと）の通行（つうこう）する所（ところ）／人（ひと）の守（まも）るべき義理（ぎり）／宇宙（うちゅう）の原理（げんり）／教（おし）え／方法（ほうほう）／技芸（ぎげい）】

❸：世：セイ・セ・世（よ）【人（ひと）が社会（しゃかい）生活（せいかつ）を営（いとな）んでいる場所（ばしょ）／時間（じかん）の区切（くぎ）り／歴史（れきし）的（てき）に区切（くぎ）った年代（ねんだい）】

❻：訳：ヤク・エキ・訳（わけ）・訳（と）く【外国（がいこく）の文章（ぶんしょう）や古文（こぶん）など体系（たいけい）の異（こと）なった言葉（ことば）を別（べつ）の言葉（ことば）に移（うつ）す／意味（いみ）／事情（じじょう）／理由（りゆう）】

　※ 漢字（かんじ）説明（せつめい）はモジナビ https://mojinavi.com/ の各（かく）ページを参考（さんこう）にしています

■ 今日（きょう）の漢字（かんじ）の書（か）き順（じゅん）や詳（くわ）しい説明（せつめい）を知（し）りたい方（かた）は此方（こちら）をどうぞ

小１,❶：上 https://mojinavi.com/d/u4e0a

小１,❶：入 https://mojinavi.com/d/u5165

小１,❶：月 https://mojinavi.com/d/u6708

小１,❶：田 https://mojinavi.com/d/u7530

小２,❷：作 https://mojinavi.com/d/u4f5c

小２,❷：少 https://mojinavi.com/d/u5c11

小２,❷：明 https://mojinavi.com/d/u660e

小２,❷：道 https://mojinavi.com/d/u9053

小３,❸：世 https://mojinavi.com/d/u4e16

小６,❻：訳 https://mojinavi.com/d/u8a33

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★（通常（つうじょう）版（ばん））全部（ぜんぶ）の漢字（かんじ）にルビ（るび）を振（ふ）ってみたくはありませんか？

　　https://kakuyomu.jp/works/1177354055305889978/episodes/1177354055348495273

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★（カタカナ（かたかな）版（ばん））このクラシカル（くらしかる）なエッセイ（えっせい）にフリガナ（ふりがな）を！

　　https://kakuyomu.jp/works/1177354055324161539/episodes/1177354055382060401

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★（ローマ（ろーま）字（じ）版（ばん））こんな漢字（かんじ）にローマ（ろーま）字（じ）が振（ふ）れるわけがない！？

　　https://kakuyomu.jp/works/1177354055360859507/episodes/1177354055382076834

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https://www.aozora.gr.jp/

青空（あおぞら）文庫（ぶんこ）とは（わ）？

　青空（あおぞら）文庫（ぶんこ）は（わ）、誰（だれ）にでもアクセス（あくせす）できる自由（じゆう）な電子（でんし）本（ほん）を、図書館（としょかん）のようにインターネット（いんたーねっと）上（じょう）に集（あつ）めようとする活動（かつどう）です。

　著作（ちょさく）権（けん）の消滅（しょうめつ）した作品（さくひん）と、「自由（じゆう）に読（よ）んでもらってかまわない」とされたものを、テキスト（てきすと）とＸ（えっくす）ＨＴＭＬ（えいちてぃえむえる）（一部（いちぶ）は（わ）ＨＴＭＬ（えいちてぃえむえる））形式（けいしき）に電子（でんし）化（か）した上（うえ）で揃（そろ）えています。

https://www.aozora.gr.jp/guide/aozora_bunko_faq.html

Ｑ（きゅー）：青空（あおぞら）文庫（ぶんこ）って、何（なに）ですか？

Ａ（えー）：1997（せんきゅうひゃくきゅうじゅうなな）年（ねん）に始（はじ）まったボランティア（ぼらんてぃあ）活動（かつどう）で、誰（だれ）にでもアクセス（あくせす）できる自由（じゆう）な電子（でんし）本（ぼん）を、共有（きょうゆう）可能（かのう）なものとして図書館（としょかん）のようにインターネット（いんたーねっと）上（じょう）に集（あつ）めようとしております。現在（げんざい）は（わ）、日本（にっぽん）国内（こくない）で著作（ちょさく）権（けん）保護（ほご）期間（きかん）の満了（まんりょう）した作品（さくひん）を中心（ちゅうしん）に、ボランティア（ぼらんてぃあ）のみなさんの力（ちから）によって電子（でんし）化（か）作業（さぎょう）を進（すす）めています。青空（あおぞら）文庫（ぶんこ）は（わ）そういった電子（でんし）化（か）活動（かつどう）のための、またその成果（せいか）物（ぶつ）をアーカイヴ（あーかいゔ）しておくための場（ば）でもあり、そこからコピー（こぴー）された本（ほん）の集成（しゅうせい）や活用（かつよう）事例（じれい）もまた〈青空（あおぞら）文庫（ぶんこ）〉と呼（よ）ばれることがあります。詳（くわ）しくは（わ）「青空（あおぞら）文庫（ぶんこ）のしくみ」（http://www.aozora.gr.jp/aozora_bunkono_shikumi.html）をご一読（いちどく）ください。