江戸時代に十手を預かっていた親分さんは、
そのほとんどが【ゴクドーモン】でした。
初代将軍が考えたと言われる町の治安を守る
方法は、『毒を持って毒を制す』でした。
中には時代劇にある様に、悪い事を考える親分
さんもいたでしょうが、義理と人情に溢れた十
手持ちの親分さんも多くいたと思います。
この物語を読んでいると、私には主人公のリュ
ーくんの行動に、そんな親分さんが重なって見
えてきます。
領民(組員)の事を考え、地域(領地)の安心を考え
行動する主人公のリューくんに魅了されます。
上がり(銭もうけ)もちゃんと考えてますし。
読みやすい文章で軽快に綴られた、読む価値有
りの良作です!!
文章は読みやすいですし、内容も面白く読めます。
ただ、極道設定が生きていない気がします。
表の職業がプログラマーとズブズブの極道とは違った形の設定ではあるのですが。
そのせいで極道用語が出てきてしまうことに逆に違和感を感じてしまったりします。
特に学園編に入ってからは極道用語が出てくるところ以外は全く極道成分がありませんし、周りに舐められても気にしないなど、逆に極道から遠のいている感じがします。
転生前の主人公の行動や生活などが、今世の行動指針にどう紐づいていくかなど、前世の極道成分を物語と絡めるともっと個性が出ておもしろくなるんだろうなぁっと、勝手に思ってます。