第5話

「彼女を助けるためなら、お前のいうことをきけるかだって?」








当たり前だろ!!大切な人を助けられるなら

俺の命くらいなら払ってやれるつもりだ。


「わかった。なにをすればいい?」


ダメ勇者のレッテルを貼られた今の無価値な

俺に対し、ひかりを使って脅してまで

手に入れる価値は、本来なら全くない。

むしろ、男まさりな性格ながら、「聖女」の

脳力に目覚め、ゆくゆくは他に追随を

許さないくらい圧倒的な回復のスペシャリストとなるひかりの方が絶対に魅力的な

はずなのだ。


「お利口だ。。お前にしてほしいのは・・」


ーーーー


どうやら、こいつらは帝国のもので切り札

として使ってくるであろう勇者の調査と

邪魔になりそうな人物の暗殺だそうで、

頼む目的は勇者らの取り押さえと餌としての間引きだそうだ。


そりゃ、やっぱ命懸けの仕事だよな。

こいつらも何人で襲ってきたのかは知らない

が察知されていなかったことを

思えば少数だろう。恐らく時間がないのは

お互い様のはずだ!!



「最後に、、ひかりの無事の保障は?」


「俺らが襲わない。それだけの話だが??」


やはりこの手のやつに信用はできなかった。

それに、強者感溢れるこの男も、先程までいた魔法師団長様より格は下にみえる。


こいつらも命張ってここにきてるんだ、

今は妥協するしかない、


ーーーーガシャン!!見つけたぞ!!ーー


いたぞ!!『銀の巨兵』だ!!!


「!!!!」どうやら連絡の取れない仲間の

様子を見にきたらしい。

俺はまだ牢屋の中で鎖で繋がれていて

動けないので、裏切ったことがバレていない

いや、仲間になった記憶もなければ、まだ

実行に移していないのだ。完全に白である。


にしても、このおっさんは全身黒ずくめで

銀の部分なんてどこにも見えなかった

んだが、すぐに理由がわかった。


このおっさんは6人ほどの敵兵に対し、少し

大きめのサイズの銀の鎧でできた騎士を

三体ほど召喚したのだ。


通路は敵兵にしっかりと塞がれているが、

彼らの動きも鋼鉄の騎士がしっかり抑えているため、おっさんの身体は自由なのだが、

胸の懐からなにか鉱石みたいなものを

とりだした。恐らく魔石の類だろう

それを敵を取り抑えている騎士たちのほうに

なにかをぶつくさと唱えながら投げると

次の瞬間やつはひかりを連れてこっちへ移動してきた。


ーー『ドガーーン!!!!』


は??火力間違え過ぎているだろう。

物凄い地響きととも敵が押しつぶされながら

俺たちは地下牢に生き埋めになった。









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無理矢理呼ばれたのに扱いが酷すぎるので反撃します クラスに1人は居たインキャ @monomee2575

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