社畜街道まっしぐら。気づいたら12年がたっていた。もう人生何もかもがおしまいだ。思い出すのは高校時代の憧れの女性。私の同じように、悲惨な人生を歩んだらしい。何もしていないのに、妬まれ、恨まれ。今や……。
もし私が、あの時、勇気を出せたら。私が、あの時、陰キャじゃなかったら。
あと一言で、すべてが変わっていたかもしれないのに。
アァ。眩暈がする。息が苦しい。
もう一度、あの人の笑顔を見たい……、
はっっ…ここは…?!
から始まる死に戻り遡及ストーリ―。
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馬鹿だったなあと思う。結局のところ、私もあいつは私よりも下だ、あいつは私よりも上だ、なんていう価値観を持ち続けていたのだ。
このサイト内だってそうだ。あの小説は私が上から目線で批評してもよいだろう。この小説はたくさんの人が見てる、激しめのレビューはやめておこう。なんてな。
結局、そうだったんだな。上辺では、人を見下してはいけない、優劣をつけるのは愚かな行為だ、と主張しつつも、心の奥底では暗い泥のようなものがへばりついている。囚われている。
この作品は、そんな私を客観視させてくれるようなものだった。
急に変わることはできないだろう。でも主人公が地道に、昏い世界を生きてきたものが報われることがあるように、何か私にも積み上げてきたものが結果として目に映るようになることもあるのかもしれない。
そうなれるミライを求めて日々を生きていきたい。
作者様は、実はプロでは無いかと思った。
それ位に、完成度が高いし面白く、感情移入させられて、最新話まで辿り着いてしまってからものすごい悲しみを感じた。
続きがまだ無いんだ。
わかってる。
だけど続きが読めないのは仕方ない事だけど続きが読めないのが悲しいのであって、この作品自体は面白い。
書籍化するのはこういう作品なんだと思うし、なんなら漫画化とアニメ化もしてほしい位には思う。実際、有り得そうな気がする。この作品は売れると思うし売ってたら買う、間違いなく買う。
読み終わったらレビューする!絶対!と思いながら読んでたし、推しのアイドルに貢ぐファンの様に応援したいと思いながら読んでた自分は、相当に気持ち悪い顔でニヤニヤしながら読んでいたんだろう。
大人は皆、あの時ああしていればという想いが誰でもあるだろう?やり直しが出来ない人生でやり直す機会があれば!そんなチャンスがあれば!そういう後悔のあった人はもう狙い撃ちだ。ブラック企業でブラック労働した人なんか完全にハマる。
何より作品のテンポが良い!
読み飛ばしたくなる所が無いし、なんなら読み返したりしたくなる。
青春って良いものだなと、努力するって良いものだなと思った。
期待している点として作者様にお願いしたい事がある。できるだけ、長く書いてほしいし必ず完結させて欲しい。どうかお願いします。
あなたの作品のファンになりました。この作品を書いてくれてありがとうございます。続きを読めるのを楽しみにしています。レビューというよりファンレターになってしまい申し訳ないです。
ただ、他の人の目にもこの作品が届きますようにと思ってはいるので、作者様にも、他の方にもこの気持ちが届けば良いなと願っています。