隣のツノは赤い。キャッチコピーのとおり、違うことが羨ましくて嫉妬してたまらない。だけど大好きな気持ちもあって、清濁を合わせた、等身大の感情だと思います。
見た目へのコンプレックスというのは誰しも抱くものです。仲良くしている親友であれば、一緒にいる時間も長く、いいところも悪いところも見えてくると思います。親友のことは好きだけど、それとは別の感情として、その容姿が羨ましくて仕方ない。それは両立する感情だし、近くにいるからこそ自分が劣っているように見えて、キラキラとした紅里の隣に立つことに息苦しさを覚える。嫉妬と羨望と、そして不幸に喜びを覚えてしまう浅ましさと。そういった思いを翠が素直に吐露することで、着飾らない本当を見たような心地がして、とても印象的でした。