人というのは色んな意味で繋がっていくものなのだと考えさせられる物語

1 読む前の印象や予想など(表紙やあらすじなどから想像したこと)
希とはどういう意味なのか調べてみた。
希望、まれ、珍しい、たまにしか起こらないこと。めったにないこと。(web調べ)つまり、奇跡的に結ばれる時なのだろうか? と想像した。タグには恋愛や純文学とある。恋愛的な意味で結ばれることなのだろう。
ここで純文学というのは、 読者の娯楽的興味に媚 (こ) びるのではなく,作者の純粋な芸術意識によって書かれた文学というほどの意味。(web調べ)
どんな作品なのか非常に気になる。

2 物語は(どのように始まっていくのか?)
理想的な思想と現実の差に対し、主人公が不満を吐き出すような描写から始まっていく。そして誰かに呼ばれ、目覚めた場所はスラム。彼には親がおらず、10年ほど前にここに捨てられたらしい。ここでは政府から見捨てられた無法地帯であり、教育が行き届いていない為に犯罪が日常茶飯事のようなところ。彼が唯一所持していたのは名前だけ。ここで暮らすものは、毎日生きるのに必死。彼もまたそのうちの一人なのだろう。

3 良かったところ。印象に残ったところ。好きなセリフなど。
・テーマや題材
・主人公が託された意図を理解するところ
・彼女の”自分と同じ”という下り。これが何を意味しているのか?
単に名前の意味なのか、それとも。
・主人公が何を選択したのか。繋ぐことに意味があるのだろう。
・一万文字、一日程度で恋愛感情を持たせるのは大変難しいと感じた。
(物語では表現は難しいという意味合い)
・雨と涙に繋がりを持たせているところ。
・タイトルとの繋がり。
・社会問題に触れている。

4 自分が主人公の立場だったら
自責の念に駆られると思う。主人公は、それを乗り越えられたのだから、凄いと思う。この物語では、彼女に重い背景があるがタイトルの”結ばれる時”に重点を置き、その背景の解決に向かうのではなく主人公が”繋ぐ”という方向に向かう物語だ。
だがやはり、自分だったら仕返しなどを考えてしまうだろうな、と思った。彼女に好意を持っていたなのならなおさら。しかしこういう問題は明るみ出たとしても、解決に至らない社会。スラムでなくても社会は荒んでいると感じた。いろいろと考えさせられる物語である。

5 物語のその先を想像して
主人公が繋いだ希望を、今度は子供たちが誰かに繋いでいくのだろうと想像する。

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