概要
誰かのことを思って弾くピアノは、決して孤高なんかじゃない。
かたくなにショパンの曲を弾こうとしない孤高の天才ピアニストと、彼のピアノが大好きな少女との、切なくも優しい恋物語。
おすすめレビュー
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- ★★ Very Good!!ショパンが繋ぐ
ピアニストに恋する、パトロンの娘。
まだ大人になりきれていない女の子は、ピアニストの彼が憧れている女性に嫉妬して――。
短編の中に、非常にうまく物語がまとまっていると思います。
子どもらしい嫉妬や、ピアニストの彼の葛藤など。短い話の中でよく表現されていると感じました。
彼は彼女を置いて旅立ってしまうけれど、「きっとまた彼女の元に戻ってくるのだろう」という不思議な確信があり、「悲しい失恋の話」になっていないところがいいと思います。
一点だけ物足りないな、と個人的に感じたのは、「音楽自体の表現がない」点です。
曲名は出てくるのですが、その曲の描写がない。
「壮大な曲」「明るい曲」など、曲調や…続きを読む