五花ちゃんと雪和ちゃん。雪和は「愛情」を知らない。

緋櫻 柚子果

第1話 酷い親に育てられ……

白柳しらやなぎ雪和ゆなは12月27日の生まれの現在女子高生。髪は伸ばしており後ろで結っています。しかし、雪和が物心ついた時から過酷な環境に育てられ、感情も性格も「虚無」になりかけていた。愛情がなく育てられたのだ。


「私、どうしたらお母さんに認められるの……?」


テストで学年1位取ろうが、普通は褒められることをしていても親からは「あーはいはい良かったね(棒)」とでしか言われず、心理的に虚無になりかけていた。笑顔も失っていた。ある日、雪和の父親が最低最悪のことをさせられかけた。援交をさせられかけたのである。


「いやーーーーーーー!」


と叫びながら家を駆け出し、昔仲良くしてもらっていた、若葉わかば 五花さくら ちゃんの元へ。五花とは、昔、遊んでいたので場所は覚えていた。五花は、雪和と同じ高校に通っておるので、今でも暮らしているだろうとそこへ向かい、雪和はチャイムを鳴らし、


「昔、五花ちゃんと仲良くさせてもらっていた、雪和です。酷い親から逃げてきました。家に入ってもよろしいでしょうか?」


と声をかけた。


「雪和ちゃんね、上がっておいで。」


と返事があったので入れてもらった。


「急に押しかけて、すみません。」


「いらっしゃい、どうしたの?お母さんかお父さんに何かあったの?」 と五花の母は問いかけた。


暫くすると、雪和ゆなは泣きながら、


「私のお母さんとお父さんに認められずにずっと酷い育てかたをされて 今日お父さんに、言いたくない程、酷いことをさせられかけました……」 と答えた。


すると


「わかったわ、こんな家で良ければ、私のところに住みなさい。幸い、私たちの家に、敷布団もあるし、寝巻きもある。五花と同じ学校とは聞いているから、教科書等も大丈夫だと思うわ。服もあなた達は女子だから着れると思うわ。手続きは私の方でしておくわ。それと今日の晩御飯何が食べたいか考えておいてね」


「ありがとうございます。」

と雪和は答えた。


居合わせていた五花は、嬉しそうに、


「これからもよろしくね。あたしに勉強も教えてね。」 と言った。


五花の学力は、文系科目に関しては、下手なことをしなければ赤点は回避出来る。数学と理科(特に化学)が得意だが、文系科目は壊滅的である。英語はそこそこである。五花の性格は天真爛漫てんしんらんまんで、友達も多いムードメーカーである。

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五花ちゃんと雪和ちゃん。雪和は「愛情」を知らない。 緋櫻 柚子果 @Yukilia

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