概要
大好きだから殺したい……!
好きになったやつはみんな殺してきた。
恋心とは非常に不本意なもので、私の意思とは関係なく勝手に感情が暴走する。
最初に好きになったのは、私と同じで流れの傭兵をしている男だった。私が狙っていた金持ちそうなジジイの荷物を親切にかっぱらってきてくれたり、気を持たせて適当に荷物をいただこうとした相手を斬り殺したりしてくれた。
だから、殺した。
物心ついた時には誰からも庇護を受けず、強くなることだけが自分を生かす唯一の術だった私に初めて差し出された温かい手。誰かを信用することなんてできないとすでに学習している私の思考に、信じたいという雑念が混ざる。それがとても怖かった。
それから同じようなことが何回か起こった。相手に気を許したくなるたびに、相手といる時間に幸せを感じるたびに、この手が真っ赤
恋心とは非常に不本意なもので、私の意思とは関係なく勝手に感情が暴走する。
最初に好きになったのは、私と同じで流れの傭兵をしている男だった。私が狙っていた金持ちそうなジジイの荷物を親切にかっぱらってきてくれたり、気を持たせて適当に荷物をいただこうとした相手を斬り殺したりしてくれた。
だから、殺した。
物心ついた時には誰からも庇護を受けず、強くなることだけが自分を生かす唯一の術だった私に初めて差し出された温かい手。誰かを信用することなんてできないとすでに学習している私の思考に、信じたいという雑念が混ざる。それがとても怖かった。
それから同じようなことが何回か起こった。相手に気を許したくなるたびに、相手といる時間に幸せを感じるたびに、この手が真っ赤
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