第5話 レベルアップ

 森の奥を進んでいると、八雲が初めて倒した魔王スライムの群れと遭遇した。


「スライムが3匹ね。今のアンタには丁度いいわ。負けそうなら援護してあげるから倒してきて。」


 サラに言われて俺は銅の剣を背中から抜く。

 初めて倒した敵なので、臆する事なく責める事が出来た。


「うおおおお!」


 俺は掛け声と共に3匹の魔王スライムを切り裂いていく。3匹目を倒すと視界に文字が現れた。


【Level UP:1→2】


「これがサラの言っていたレベルアップか。レベルが上がったらどうなるんだ?」


「あら。もう上がったのね。それならステータス・オープンって言ってちょうだい。」


「ステータス・オープンっ!」


 サラに言われた通りにすると、目の前に変な画面が表示された。パソコンの画面くらいの大きさで、少し透けている。中の文字を見てみると、数字が書かれている事に気づいた。


「それがアンタのステータス画面よ。色々書いてあるでしょ?」


 俺はその画面を観察するように見る。




レベル【2】


HP:30/30

MP:16/16

攻撃力:14

防御力:10

素早さ:13


スキルポイント5




「ステータスは分かったけど、このスキルポイントってのは何だ?」


「それはね。タッチするとスキルが振り分けられるのよ。一度スキルを振り分けると、振り替えが出来なくなるから慎重に選んでね?」


 言われた通りにタッチすると、スキル画面が表示された。




【スキル】残り5ポイント


HP増強:0

MP増強:0

攻撃力増強:0

防御力増強:0

俊敏力増強:0

魔法:0

剣技:0

ユニーク:0




「ほう、色々出てきたな。因みにお勧めは何だ?」


「スキルは他人があまり口出しをしないんだけど……。まぁいいわ。因みに何があるのかしら?」


 俺は書いてあるスキルをサラに言う。


「ユニークスキルがあるのね……。さすがに勇者なだけあるわ。」


「珍しい物なのか?」


「ユニークスキル持ちは3000人に1人って言われてるのよ。大抵のユニークスキルは、強力な物になるからユニークスキルがあるのなら上げるべきね。」


「なるほどな。じゃあユニークスキルに振るか?」


「いいえ。最初からユニークスキルに振る人は居ないわ。まずは他のスキルを上げるべきよ。アンタはすぐに死にそうだし、HP増強なんか良いんじゃない?」


 サラに言われて納得をして、HP増加に5ポイント振る事にした。


 HP増強:5ポイント

(HPが5%増強されました。)


 スキルを振ってからステータスを見てみると、若干だがHPが上がっていた。




レベル【2】


HP:31/31(30+1)

MP:16/16

攻撃力:14

防御力:10

素早さ:13


スキルポイント0




「お。5%上がって、HP31になったぞ。」


「低レベルの内はそれくらいね。レベルが上がっていくと、5%でも能力は結構変わってくるわ。」


「大体掴めた。レベルを上げれば、強くなって魔王を倒せるんだな? よし、どんどん敵を倒してレベルを上げていくぞ。」


 レベルを上げて魔王を倒すべく、八雲は更に森を探索する事にしたのであった。


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嘘と言う概念のない世界からコンニチワッ!! 瑠偉 @h10314649Z

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