産声

産声

｢！？やった！コウちゃん！私妊娠した！｣

妊娠キットを片手に夫の浩太に見せた。

妊娠キットには、2本線が浮かび上がっていた。

｢おお！やったな！｣

浩太は、真奈美を抱き寄せて喜んだ。

それが10ヶ月前。

｢ア"ーー！ン"ー！｣

分娩台で産気付いていた。

｢頑張れ！真奈美！頑張れ！｣

浩太は真奈美の頭上で真奈美を支えている。

｢うっさい！黙って！アーーー！｣

｢！え、｣

言われた浩太は怖じ気付いたが真奈美を必死にサポートをした。

｢頭出てきたよ。後もうちょっと、3回ぐらい息んだら生まれるよ。頑張って！｣

助産師が真奈美に声をかける。

そして、3回目息むと助産師が言うように元気な女の子が生まれた。

赤ん坊の元気な泣き声を2人は嬉しそうに聞き泣いた。

赤ん坊が生まれた時、赤ん坊の産声と共に父親、母親という産声を上げた。