第2話

翌日―

僕が普通に登校して、淡々と一日をやり過ごした放課後。

田中と斎藤は、僕のことを遠巻きに見ていたようだったけれど、僕は気づかないふりをして、一人でいつもの踏切へと向かった。




その時。

――カツカツ

僕の少し後ろで足音がした気がして、僕は振り向いた。

「あれ?おっかしいな。」

確かに誰かが真後ろにいるような足音がしたはずなのに。

僕は、周りを見渡した。

いつもの学校に向かう一本道の両脇に畑と田んぼが広がっている以外何もない。


まだ踏切は上がったままだ。

腕に巻かれている時計を見てみれば、まだ


「まったく。俺もあいつらに洗脳されたのかな。」

そういって、僕はまた家路に向かう。




振り替えると、防止を目深に被った男…だと思う。

ともかく黒い。黒い人型をした物体だ。

「」


僕は迫り来る電車を呆然と見つめた。

ああ。なんて美しい。


「せっかく、忠告してあげたのに。」

悲しそうな女の人の声がどこかで聞こえた。

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幽霊なんて信じない 雨宮 瑞樹 @nomoto99

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