第10話 奇跡と仲直り
「なんで……怒ったんだろうな〜」
ただのアニオタの俺が分かるはずもなく、蹴られたところが痛みながらも
「私は初めて妹さんに会ったから知らないけど、
「あれ?まだ付き合ってそんなに経ってないよな?」
「気づかないよね、普通……
あの時、助けてくれてありがとう!」
この時、小学校の時に助けたあの女の子の姿と目の前にいる自分の彼女の姿と被る。
「自分から気づくまで待ってたのに残念。
あの時みたいに、君の勇気見せてよ!ちゃんと妹さんと仲直りしてきて!」
「な、なんでそこまで……」
「君は今も昔も変わらない優しさを持ってる!なんで喧嘩してるのか知らないけど、それは君の優しさが原因なんでしよ!私にお礼も言わせてもらえなかったもんね!」
「なんでそんなことが……分かるんだよ!」
「分かるよ!だって私は君の彼女だもん!」
「っ!」
「大丈夫、優しい君ならできるよ。仲直り」
俺は色々と驚きすぎて、胸いっぱいで吐きそうだが、彼女の言うことを信じることにする。
「言っとくけど、喧嘩したきっかけはあっちだからな……」
「分かったから、行ってきて。あの時よりもっと格好いい所見せてよね」
俺は妹の所へ行く。
妹の部屋に入るのはいつぶりだろうか、俺は勇気をだしてノックする。
「何?」
「その、ごめん。それだけ……」
「待って!私もごめん」
その後から、彼女のおかげで次第に仲直りすることができた。
もう、こんなことがないように気をつけることが兄としてできる今の最善であることをこの時学んだのだった。
妹が嫌いすぎて彼女をつくったらキレられました 歩く屍 @fb25hii
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます