大好きな君は死ぬ。俺のせいで

@tetria

第1話

好き───なんだよな。



俺はさっき振られた。

5年間好いていた相手にだ。覚悟はしていたさ。でなきゃ告白なんてするわけない。

でも実際に言われて見ると死ぬほど苦しい。おかしいな。覚悟してたのに


あぁ。あぁ。そんな言葉にならない悔しさ?辛さ?悲しさ?負の感情が巡る。


どうか神様。時を戻して。俺はもっといいやつとして産まれて来たかった。なんでこんな人間のクズもいいところな人間にしたんだ。もう少し。もう少し。


神への願望なのか、自分の後悔を擦り付けてるのか。何かはわからないがそうでもしないと息が止まる。


振られた。それが分かったとき、なんとも思わなかった訳じゃない。初恋は終わったんだなって。そんな絶望を味わった。食事は喉を通らず、眠ることすらかなわない。



あぁ──どうしてこんなに苦しまなきゃいけないんだ。



そういう風に君には思えない。だから最後は自分にのしかかる。シニタイシニタイシニタイシニタイ


苦しみに耐えながら、自殺の考えが頭をよぎる。どうせできないんだ。考えても無駄だと。でも考える。そして君は、メッセージを寄越した。


「好きって言ってくれてありがとう」


あぁ───




振るだけで良かったのにな。君のことが……本当に好きだ。だからこそ……聞きたくなかった





その一言で救われた、報われた。そして、心を殺した。その一言は一時は救った。けど後々心を殺す。目からあふれでる液体はさながら心の血だ。ツライツライツライ。でも死ねない。あぁぁぁぁ────なんていう拷問だろうか。




俺は君を何年間好いたのだろう。俺は君のことを何ヵ月分考えたのだろう。あぁ──あぁ──あぁ──何度もいう。言葉にならない。経験も一切ないから、この気持ちの割りきりかたがわからない。初恋が終わる。辛い。こんなに辛いのか。死にたい。死ねない。あぁ。何が、何が何が──もうわからない。全て消えればいい。もうこんな世界いたくない。



あーそっか。ここから解放される方法。


死ぬんじゃない。







────────違う世界に逝けばいいんだよ──────









【中学生が飛び降り自殺】


そのニュースは瞬く間に広がり……





責任を感じた君も─────違う世界に旅だった。





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