人は、二つの手で支え切れないものをもつとき、どうするのか?

私が、北条氏康について、

河越夜戦について

初めて読んだのは、隆慶一郎のエッセイだった。

氏康の人柄と、漢のプライドを描いた良作であると感じている。


当時から思っていたことは、

ピンチはチャンスであり、

チャンスを生かせなかったらピンチとなる。

その見本のような出来事だと。


当時、氏康は家督を継ぎ、支配感が整わない中、

切るべきを切り、選択と集中を実施して、家中を掌握し、

難局を乗り切り、そして関東の覇者への足掛かりをつかんだ。

一方、好機を生かせなかった陣営は滅びの道を歩む。


また勝ち残った陣営も、

氏家の闊達さが、家臣の力を強すさせ過ぎることに、

義元の野心が、桶狭間での失策に、

晴信の思いの強さが、柱を亡くした後の迷走に、

そんな各君主の生きざまがのちの滅亡につながる事由になることも潜ませ、

描き切れていると感じている

「戦国時代」の中期を描いた良作であると自信をもって進められる一作。



エラそうですいません。

その他のおすすめレビュー

@Mwada_0816さんの他のおすすめレビュー697