16話 忍び寄る魔の手
この前俺の仲間が一人の女に徹底的にボコられた。でもなんで俺らがやられなきゃいけなかったんだ。俺らに指示を出したのは―――
「唐松組、、、だろうがよぉ」
悔しさで泣いていたあの頃とはもう違う。俺はやっと手に入れたんだ。力も手下も情報も。そして手に入れてやる。唐松響歌のことも、平野由香のことも。
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今俺は体育の授業の真っ最中だ。内容はバレーボールだ。身体能力は断然ある自信があるし、運動神経はけっこういいほうだ。ちなみに身体能力が高いというのは足が速いとか力が強いことを指して、運動神経が良いというのは指示されたことをぱっとできちゃうことを指すそうだ。お勉強になったね。
と、準備体操が終わりチーム分けをする。
「やったぁ私響歌ちゃんと一緒のチームだ」
「あ、あの、、由香ちゃん!」
「……何?」
「あ、、なん、でもない」
向こうのチームはなんかギスギスしている。でもだからって、手加減するのがスポーツじゃないよね!
っと、ここで紹介しておこう。体育の教師の今田先生。性別はこの学園では少ない男で顔も性格もイケメン。女子たちのプリンス的存在だ。ちなみに好きな食べ物は辛い食べ物。目を炎のように燃やしながら食べる。どこに熱血要素を入れているのやら、、、
「よし、皆準備はいいね」
「「「はーい!今田先生!!」」」
「では、はじめ!」
ピーとホイッスルの音と共に試合が始まる。今思ったけど練習なしでいきなり試合ってどうなのだろうか。多分珍しいと思う
サーブはこっちのチームで運動が割とできる陽キャ筆頭、なぜか俺のことをキョーちゃんと呼ぶギャルの相坂さんだ。ちなみに結構スタイルが良い。
「それっ!アタシのサーブ食らっちゃえ!」
何と勘違いしているのだろうか。相手チームの一人の顔面に思いっきりサーブを叩き込んだ。その子はノックダウンしたが顔面ではじいたボールはそのまま緩やかな軌道で再び相坂さんのもとへ、、、
「今度はアタックいくよぉ?おりゃぁ!!」
ホントに何と勘違いしているんだろうか。こんなどすの利いた声をバレーで聞いたことがない。そもそもバレーをあまりやったことがないんだが。
相坂さんが放った高速のスパイクボールはもう一人の顔面に直行。その子はうずくまって目を瞑ったが、そのボールは当たることがなかった。
スパイクの勢いを殺してふわりとレシーブを上げたのだ。その人物は誰もが予想していなかったが、、、
「……ほら、上がったよ」
そう小さく呟き、ボールを上げたのは、平野さ……由香ちゃんだったのだ。
「!!……う、うん!」
そして、それにいち早く反応したのが、平野さんがあまり話さなくなった原因は私たちにあると俺に教えてくれた……
「早坂代々球術:式・
「術、、、かっけぇじゃんか!!」
俺はとってもぞわっとした。
ボールが描く軌道の着地点に俺のチームの一人が入るのだが、落ちたのはそこじゃなくてボールの影だと思っていた黒い球の着地点だった。まさに虚、目が騙されていた。
「お?キョーちゃんそんなしゃべりかたすんの!?そっちの方が新鮮で絶対いいと思うよ。アタシ」
「そ、そう?ありがと」
いけない、男とはこういうカッコイイものに目がないからなぁ。女の子が可愛いものに目がないのと同じように。でも、今のホントになんなんだ。てか、これバレーボールだよな?二人くらい勘違いしてる人を発見したんだけど。
「こちらの得点、そして私からのサーブ。絶対落として見せる」
「ハッ言うじゃん、でもマホっちの思い通りにはいかせないかんね。意地でも拾うよ!みんな!!」
「「「「アイサー!!」」」」
「!?ア、アイサー!」
凄い、いまだけなんかとてつもなくこのチームが一体になっている気がする。そして、早坂さんの周りにオーラが見えるのは気のせいだろうか。
「早坂代々球術:初潤・驟雨霊線!」
言葉と共に放たれた完璧な無回転ボールは白く発光して無数の線がコート内を駆け巡る。
「なんとしてでも上げる!いくぞ相坂魂!!」
「「「「「アイサー!!!!!」」」」」
「落ちろー!」
「届けェ!!」
「「「「「「「行けーーーーー!!!!」」」」」」」
「はァ、騒がしいわね」
「あ、暑いなぁ両者、、、」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ハァハァ、、、16vs19か。次アイツのチームが得点を決めるとアタシ等は負けちまう。かろうじて得点を決めたんだ。頼むぜキョーちゃん」
「「「「お願いします!!」」」」
「ハ、ハイ!!やってみます!……」
と、すごく重い思いが俺にプレッシャーとしてのしかかる。
今の結構うまくない?重い思い、、、いいねェ
と、そろそろ本気出さないと、一応運動はできるほうだと言ってるんだ。ここで失敗してなんだやっぱり嘘だったんだなんてなったら男も女も関係なく友達ができなくなってしまう。ならば仕方がない。
「……俺の本気、見せてやる!!」
「………俺、か」
その時平野由香は数日前の響歌の言葉を思い出していた。
そしてみんなは
「いいなぁいいなぁ、心置きなくやっちまえ!キョーちゃん!!」
「なんとしてでも得点につなげる!行きましょう」
「これが俺の力だ。受けてみやがれェ!」
「ほほう、その程度が本気なのでしたらあなたは私に勝つことは生涯かないませんよ?響歌さん?」
「んな!?」
俺の全身全霊をこめた一級品のサーブを軽々といきなりスパイクモーションから入ってこっちのチームのコートに撃ち落としてきやがった。やはり人間じゃなかった。蝶野右京!!
「あ、あれ?蝶野さんいつからチームでしたっけ」
「いえ、体調が悪くて保健室に言っていたのですが、治ったので途中参加ではいったんですよ。ですがどちらも燃えていたようなので、先生にムードを壊さないようにひっそり私がどちらかを聞いてそのチームに入っただけですよ?って、あらあら16vs20で私たちの勝利ではないですか。フフフ、なかなかに良いサーブでしたよ?口調の変わった響歌さん」
「口調の変わった?……ハッ!」
途中参加というか試合を終わらせに来た蝶野右京のある意味ファインプレーなスーパープレイのおかげで響歌は少し救われた気がした
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どうもお久しぶりです。アナザーです
最近テストや修学旅行や部活での卒業制作とかで忙しくてなかなかに登校することができませんでした。
とくに修学旅行はなぜ今行こうと思ったのか学校に聞きたかったですね。おうちがやっぱり一番いいんじゃァ!
ということでまた投稿が先になってしまうかもしれませんが、上がってたら気軽に読んでみようという感じで読んでみてください
この話が面白いなと思った方はフォローと星と応援お願いします。
あと個人的に、ここはこうした方がいいよとかは、だれでもいいので感想などで書いて頂けると幸いです。
こちらも御簾なんかに気付けるしそちらはより良い文章を読める。まさにwinwin!
では、またいつかの次のお話で……さよなら
厄介から逃げるため隠れるのはなんと姉がTOPの女子校でした 遊英 @ANOTHERstory
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