Rainbow Zoo ~鳥かごのブルーバード~

お花畑ラブ子

第1話 カフェブルーバードにて

青い鳥を探そう

幸せを見つけるために

青い鳥を探そう

幸せを得るために


捕まえた!捕まえた!

青い鳥を捕まえた!

私たちは幸せになれるかな

きっとなれるさ

だって


青い鳥は絶対にカゴから

外に逃がさない





「た、助けて下さい!」


少年は息も絶え絶え、店の中に転がるように駆け込んできた。突然の来訪者である少年は1人の少女を連れていた。


肩で息をしながら、店内を見渡す。年季の入ったカウンターにいくつかのテーブル。どうやら喫茶店の様だった。


カウンターには青白い顔をした1人の青年。黒いスーツを着て、コーヒーが置かれていた。


またテーブル席には、1人の少女が座っており彼女のテーブルには所狭しと食べ物が置かれていた。少女はスモッグを着ていて、頬にはケチャップソースが塗りたくられていた。少年はからからの喉に生唾を飲み込む。


「あー。悪いな少年」


カウンターにいた妙齢の黒髪の女性が、声をかける。


「…今強盗にあってんだ」

彼女の頭には銃が突きつけられており、顔面蒼白の小太りの男がたっていた。


「な、な、何をくっちゃべっていやがる。早く金を詰めやがれ!!おい!ガキ!動くなよ!動かなければなにもしねぇ」


銃口を少年の方に向ける。男の顔は不安と恐怖に歪み、店に入ってきた二人組に対して、言い放つ。


「くそっ!くそっ!こんなはずじゃ、」


彼の言葉は途中で途切れることになる。銃口が頭を離れた隙に店員の女性は近くにあったびんで男を殴った。


「がっ!てめ」


一瞬不意をくらいよろめいた男の腕を掴み、捻りあげ、床に叩きつけた。そして、そのまま男の背に乗り、足を組んで、タバコに火をつける。


「さてと、おい、少年ご注文は?」


「えっ!…えっと、とりあえず水をください」

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