17話『一時の休養』
「ふぁぁ、あーよく寝た」
旅の疲れからか、フリードは爆睡とも言えるほど眠っていた。
久々の心地よさに二度寝でもしようかと考えていると、朝食ができたと女将さんが呼びに来た。
僅かに寝たりなさを感じながら、フリードは朝食を食べに下へ降りていった。
フリードはゆっくりと食事を食べ旅の疲れを癒しながら、これから何をするか考えていた。
(うーん、これからどうするか、戦闘はここに来るまでに散々やったから今はいいや)
この街に来るまでの道のりで、魔物と嫌というほど戦ったため今はいいと考えたのだ。道中出てきた魔物は強敵と呼べるほど強いものはいなかったため大変では無かったのだが、いかんせん数が多すぎて精神的にキツかったのだ。
「うーん」
そう悩んでいると、女将さんが話しかけてきた。
「どうしたんだい?」
「これからどうしようかと悩んでいて」
「そうなのかい、それなら買い物にでも行ってみたらどうだい?」
「買い物ですか?」
「ああ、ここは商業の街なんだから少しぐらい買い物してもバチは当たらないんじゃないのかい?あそれにアンタが着てる服だって古くなってるみたいだし新しいのにしてみたらどうだい?」
その話を聞いて、ここまでの道中で服はボロボロに消耗品等も減っていたのを思い出した。
「確かにそうですね、そうします」
「行ってらっしゃい」
「はい、行ってきます」
そう言って、フリードは宿を出たはいいもののフリードはこの街の地理を知らない。
しょうがないので、屋台のおっちゃんの所まで行き服屋などの場所を聞いた。ついでに串焼きも数本買っていった。
そうして、服や消耗品を買い揃えた後フリードは発掘市と呼ばれている。露天がたくさん出されている場所にやって来ていた。ちなみに発掘
市と呼ばれている理由は宝石を発掘するように、たまに凄い掘り出し物を見つけることがあるからとされている。
武器に食べ物、家具、ペットまで至るものが立ち並んでいる圧巻の光景に目を奪われていた。
フリードが露天を見て回っていると、1つの商品に目が止まった。
それは―――なんの変哲もない金属のリングに黄緑色の宝石がついた指輪だった。
だが、フリードはその指輪がどうしても気になった。
「すいません、この指輪なんですけど」
「ん?その指輪か、その指輪は不思議なことにスキルなどを使って調べて見てもなんだかわからないんだ、なんだ欲しいのか?」
「あ、はい」
「んーなんだかよくわからないしなぁ割引して銀貨3枚かな、まぁそれ以外は普通の指輪だから安心していいぞ」
「はい、ありがとうごさいます」
「毎度ありー」
そうして、買った指輪をとりあえずつけてじっと眺めた。
(いたって普通の指輪なんだが、なんか気になるんだよな、まぁ考えても埒が明かないしとりあえずいいか)
その後フリードは露天を見ながら、ゆっくりと宿屋へと帰った。残念ながら不思議な指輪以外には目ぼしい掘り出し物はなかった。
久しぶりに落ち着いた時間を過ごしたのだが、やはり自分には戦いがしょうに合ってると思ったフリードだった。
≪自由人≫って何ですか?~無能の俺が謎の職業を得て最強に!?~ 微睡みの梟 @fukuro0000
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。≪自由人≫って何ですか?~無能の俺が謎の職業を得て最強に!?~ の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます