第5話 好きの正体
スポットライトが当たるステージで、君はキラキラしてる。あの時と違って、もう君は私の手が届く存在じゃなくなった。
歌って踊れて、笑いもとれるアイドル。
そんな君に私は今、恋してる。
「君のことが好きなんだ、付き合ってほしい」
君にそう言われた時、私は好きが何だか分からなかった。
咄嗟に口から出たのは、
「ご、ごめんなさい」
でも、あの時から君を意識しだしたのかもしれない。君が伝えてくれなかったら好きが分からなかった。
だから今度は、
「あの時はありがとう。君が好きです、付き合ってください」
と私が伝えたい。
ミーハーと言われても構わない、この気持ちは本物だから。
一方通行すぎる恋 藤堂棗 @natsumecholo
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