第1章 0節 「ADVENT」
第1章0節
〜Advent〜
とある村の、それほど裕福でも無い、貧乏な家と言っても間違いではない。そんな家からある日、赤子の鳴き声が聞こえてきた。
「女の子よ、、、なんて可愛いのかしら、」
どうやらその家に、娘が産まれたらしい。
「これから2人で頑張って育てて行こうな。俺も頑張って君たちを養えるよう頑張るから」
父親らしき男が、逞しげな顔で言い放った。
「ありがとうあなた。
そうだ、この子のお名前、前々から決めていたの。レビィ。どう思う?」
と、赤子を抱えた母親が父に問うと、
嬉しそうな顔で父親が頷いた。
ここはどこだろうか、記憶が無い。そう思いながら、私は暗闇の中にいた。いや、正確には夢でも見ているのか、はたまた気絶でもしているのか。「起きている」と言う感覚でもなければ、「気絶している」という感覚でもない。一体どうしてしまったのだろう。
だが、その疑問はすぐに頭から消え去った。跡形もなく。そう、目が見えないのだ。
それと同時に腹部の方から、安堵感を抱くような暖かみを感じる。私はすぐに悟った。「あぁ、きっと赤子にでも戻ったのだろう。」と。
そしていつの間にか意識が無くなっていった。
少し時間がたち、目が見えた頃には自らの置かれている状況に、察しがついた、いや、検討がついた。理解した。の方が的確であろう。
やはり赤子になっていたのだ。
一体全体何故だろうとも思ったが、考えても無駄ということはすぐに理解出来た。
何故なら自分は非力な赤子。そして記憶もなければ、何故自分がこうも論理的に物事を考えれているのかさえ、分からないのだ。
「レビィちゃん。ママですよー。ほーら良い子」
母親らしき女性が私を抱き抱えた。その感覚を感じると同時に自分の名前がレビィという事も知った。
「ほらおっぱいですよ〜ちゃんと飲みましょうね〜」
なんだろう。母乳というのは案外美味いものだと感じた。
時は達レビィが3歳になる頃。両親が死んだ。病を患っていたそうだ。
レビィは孤児院に預けられる事になった。
そんな不幸を抱えたレビィだが、不幸が振りかぶったのは、何せレビィにだけでは無かった。
世界情勢も良いものとは言えなくなってきたからだ。さらにこの国では革命が起きた。
レビィには、この先世界がどうなっていくのか、容易に予想がついた。
まだ3歳の幼女のはずであるが、。
そうして、レビィは14までを孤児院で過ごした。彼女は年齢に合わない並外れた思考能力と、並外れた運動能力などの強さを兼ね備えていた。彼女はなんにでもなれる。皆口々にそう言っていた。
女神戦争記録 @BBebe
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