29話 家庭菜園編 終了
偽八雲(正体は子タヌキ(長男))が後ろを振り向くと……
そこには八雲が、
八雲😸 「タヌキ君♪ そんなにスズメが食べたいのかい?(笑)」
偽八雲🐯💦 「八雲!?(驚き)」
偽八雲は本物の八雲の顔を見て、
🐯💧「いったい、いつから・・・ボクがアイツ(夫)を騙しているのに気付いたの?」
😸「へへ♪ 鬼を見て怖くて逃げたけど、元の場所に戻ったらタヌキ君がお母さんを逃がしてるところを見て、全て聞いちゃったニャン♪」
🐯💧「そう? ・・・でも、なぜ今まで隠れてついて来てたんだい?」
🐱 「分からないのかニャン?」
🐯「???」
😿 「ボクが出てきてもアイツ(夫)は・・・ボクを本物と気付かないニャン・・・ きっと本物のボクが偽者扱いされて酷い目に会うニャン・・・」
八雲の言葉を聞き……
偽八雲は、八雲と自分の姿を見比べました。
🐯「こんなに姿が違うのにアイツ(夫)は・・・全然、気付いてなかったのか?(汗)」
😾「そうだニャン!(怒)」
🐯 「アイツ(夫)馬鹿だな~・・・プ(失笑) あははは!(笑)」
🐱 「どうしたニャン?(汗)」
🐯「ははは(笑) 馬鹿相手に復讐なんて馬鹿らしくなっちゃったよ・・・」
😿 「そうかもね」
🐯「それにアイツ(夫)はボクをタヌキ鍋にしようとしたけど・・・そんなに悪いヤツじゃ無さそうだしね・・・」
偽八雲は変化を解きました。
長男◉◉ 「八雲、もうボク達一家はアイツ(夫)の畑を荒らさないよ。 アイツに伝えておいてよ・・・ ボクはもう帰るね・・・」
🐱 「え?・・・分かったニャン。 さよならニャン。 また会おうね」
長男◉◉ 「ドングリでも拾いながら帰ろうっと♪」
子タヌキ(長男)は何処へ・・・
八雲は少し淋しい顔で・・・
🐱 「タヌキ君・・・」
その時!!
夫が崖から顔をひょんっと出しました!
夫 「八雲!!」
😾 「にゃ? (なんだニャン?)」
夫 「おまん! でかしたぜよ!(笑)」
🐱 「にゃ!? (まさか本当に小判が引っ掛かってたのかニャン!?」
夫は崖から身を上げ!
フトコロをガサガサさせて、
夫 「へへへ♪ 見て驚くなよ・・・」
🐱 「ドキドキ・・・」
夫はフトコロからカンザシを出しました!
夫 「古いカンザシぜよ♪ 売れば、一両まではいかんかもしれんが・・・そこそこの金になるかもしれんぜよ♪」
😸 「にゃ (良かったなニャン♪)」
夫 「コレが売れたら♪ おまんに約束通り♪ スズメを買うちゃるぜよ♪」
😺 「にゃ? (スズメ?)」
夫と八雲は、おさごの家へ帰りました……
家へ帰った八雲は、おさごと夫に、タヌキ一家はもう二度とおさごの畑を荒らす事は無いと告げました。
それを聞いたおさごと夫は喜びました。
その日の夕刻、八雲は庄屋の娘「あお」の元に帰されました。
翌朝……
六助の家では、六助のヨメと話す夫の姿が……
六助のヨメ 「カンザシを買えだって?」
夫 「そうぜよ♪ 崖に引っ掛かっていたカンザシぜよ♪ 5文でどうぜよ♪ 」
夫はカンザシを六助のヨメに渡しました。
六助のヨメはジ~っとカンザシを吟味しながら、
六助のヨメ 「結構、品は良さそうだけど? 崖に引っ掛かってたのかい?」
夫 「そうぜよ♪」
六助のヨメ 「ふん!」
六助のヨメはポイっとカンザシを放り投げました。
夫 「何するぜよ!(怒)」
六助のヨメ 「そんな不吉なモノはいらないよ!(怒) そんなモンを売るヒマがあったらまともな仕事しな!」
六助のヨメは大きなマサカリを担いで何処へ……
夫は投げ捨てられたカンザシを拾い、
夫 「はあ~(タメ息) 五文まで値を下げたのに・・・これで室戸岬の村は全滅ぜよ。 しょうがないの~室戸の村に行くか? 誰かコレ(カンザシ)を買うてくれんかの~」
夫はカンザシを誰かに買ってもらうために室戸の村へ……
一刻後……
室戸の村の中心で夫が大声で、
夫 「室戸の崖に引っ掛かっていたカンザシを買わんかね! 今ならたったの五文ぜよ! おまん! 買わんか!?」
通りすがり 「いらねえよ!(怒)」
通りすがりは何処へ……
夫 「はあ~(タメ息) まっこと売れんの~室戸の人は財布の紐がキツイの~」
その時! 夫の前に高僧が現れました!
高僧 「おさごの亭主よ? 何を売っておるのじゃ?」
夫 「お? 坊主! コレを買えぜよ! おまんなら五文にまけてやるぜよ♪ 崖に引っ掛かっていたカンザシぜよ♪」
夫は、高僧にカンザシを見せました……
高僧 「むうぅ・・ (カンザシから強い霊気を感じる・・・)」
夫 「どうしたぜよ? 買えぜよ?」
高僧 「南無阿弥陀仏・・・」
高僧は、念仏を唱え、何処へ……
結局……
室戸の民は、ダレも買ってくれませんでした。
ついに夫も諦め……
夫 「せっかく拾うたのにダレも買ってくれんとは残念ぜよ・・・(シブシブ)」
夫は、うつむいてカンザシを見つめ、
夫 「しかたないの~ 勿体無いけど・・おさごにやるか・・・」
その時……
≪あら? おさごの亭主じゃないか?≫
声が……
夫 「ん?」
夫が顔を上げると、目の前には、あお(庄屋の娘)が立っていました。
あお「そのカンザシ、良い品だね♪ 見せてくれない♪」
夫 「え? あおさん! はい! どうぞ!」
夫はカンザシを服で丁寧に拭いて、あおに渡しました・・
あお「コレは崖に引っ掛かっていたんだよね? (そんなコトを言ってたら売れないのに・・・この人(夫)・・・そんな事も分からないのか?)」
夫 「そうです・・・みんな不吉不吉って言いますけんど・・ワシはそう思わんです♪」
あお「・・・」
夫 「ずっと崖に引っ掛かったまんまより・・・誰かが使うちゃった方がカンザシは嬉しいぜよ♪」
あお「そんな考え方もあるんだ? なるほどね」
夫 「あおさん♪ それ(カンザシ)・・・あんたに差上げます♪ あおさんならきっと似合うと思うぜよ♪」
夫は、あおにカンザシを渡して、家に帰ろうとしましたが……
あお「待ってよ・・・」
夫 「え?」
あおはカンザシを髪に刺して、
あお「コレを買わせてよ。 あなたのおかげか分からないけど・・・ 八雲はゴハンを残さなくなり、好き嫌いが減ったんだ」
そして……
庄屋の一室。
寝ている八雲 「zzzz」
あお 「これ八雲♪」
あおは寝ている、八雲の体を揺すりました。
八雲 「zzz・・・ふにゃ?」
あお「コレは・・・八雲への差し入れだよ♪」
あおは焼かれたスズメを、八雲の前に置きました。
八雲 「にゃ? (スズメ?)」
あお 「おさごの亭主が『約束じゃ』っと伝えておいてくれと」
八雲はスズメを見つめながら……
八雲 「にゃ・・・ (スズメ・・・)」
あお 「どうした? 食べないのかい? (せっかく、おさごの亭主がカンザシ代の五文全部使って買ってくれたのにね~・・・ 仕方が無いからワタシが食べようか・・・)」
八雲はスズメを口に咥え……
八雲 「にゃ~(おねえちゃん・・・少し出かけてくるニャン♪」
あお 「え? どこに行くんだい?(汗)」
八雲 「にゃ♪ (友達のトコロに行ってくるニャン♪)」
八雲は嬉しそうに山へ向かいました。
おさご 〇絶世美女とダメ夫✖ びしゃご @bisyago
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