するすると読める。

すこしふしぎな世界観。
するすると読める文章であるというのは大事なことだと思っていて、それは個々人の持っている生来のリズムによって明確な答えのないものなのかもしれないけれど、わたしはこの文章を驚くほどにするすると読むことができました。
読むスピードと理解のスピードにタイムラグがないというか。
飲んだ水が体に浸みわたっていくような感覚にも近かったです。

ただ最後のタイトルの回収は（個人の感想としては）唐突で、タイトルを美しくするためにわざわざつけたしたように感じました。あれがなくても美しい話として成り立つんじゃないかなと。
ただ、そこは好みの問題だと思います。