おまけ

恵ちゃんのお誕生日デート

今日は私とみつくんとのデート日和ですっ!!

だからバッチリおしゃれしてきました!ふふん。

待ち合わせには数時間前くらいからいるのがオススメだよ!

その間はメールでやり取りするのです。

『おはよー!今どこー?』

『まだ準備中かなー?』

『私今どこにいると思うー?』

『正解はねー、もう待ち合わせ場所にいるんだー!』

『はっ、言っちゃった!?』

『い、今のなしで!』

『みつくん、おねむさんなの知ってるから、ゆっくりでいいからねー!』

大変だ。

既読がつかない。

何かあったのかな…。

ま、まさか、私のこと嫌いになったとか?

な、なんでだろう…。

どうしよう、私、みつくんに嫌われたら生きてけないよ…。

あぅ…涙出てきた…。

ぐすぐす、と泣き出した私に周りがぎょっとする。

でもいいもん…別に…。

他の人に嫌われたって、みつくんに好かれてたらいいもん…。

すると、突然後ろから抱きつかれた。

「ひゃわっ!?」

「…おー、ごめん、遅くなった」

「っみつくん!!」

「んー」

頭をよしよしされる。

「な、なんで?メール既読つかなかったのに…」

「ん?あー…俺家に置いてきたかも…まって、持ってるわ。ごめん、気づかなかった」

みつくんは私を見て笑った。


「サプライズしようと思ってて、恵に」


サプライズ?

今日、なんにも記念日無かったはずだけど…。

みつくんは懐から何かの袋を取り出すと、私の手の上に乗っけた。


「ん、おめでと。これプレゼント」


そういえば。

今日は私の誕生日だ。

デートに浮かれて忘れてた。

…はっ、まさかみつくんってば、私の誕生日だからデートに誘ってくれたの…?

なんて素敵な彼氏!!

「これ、開けていい?」

「どーぞ」

中を見ると、鍵が一つ入っていた。

「?」

「毎回毎回、俺の帰り待ってんの辛いだろ」

優しく笑って言われる。


「それ、俺んちの鍵だから」


つ、つまり?

これは勝手に家に入っててもいいってこと!?

それってまさか…プロポーズ!?

「み、みつくぅううぅぅん!!」

「うおっ」

みつくんに抱きつく。

私、みつくんが彼氏で良かった…!!

「よし、じゃあいくか」

「うん!」


デートはまだ始まったばかりだ。

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メンヘラ少女がただただ日常を過ごすだけ 雪音 愛美 @yukimegu-san

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