いやぁ、素晴らしい。
コメディー好きにはたまらない作品です。
まぁ一口にコメディーといってもいろいろとジャンルというかベクトルがあります。
こちらは高尚な喜劇とは対極を成す、怒涛のギャグコメディーです。
5人の個性豊かなおっさん妖精が、とあるおもちゃ会社の社員たちのサポート?おせっかい?という感じでつきまといます。
そして持ち前の能力ですさんだ社員たちの心を解きほぐしていきます。
しかしその裏には巨大な陰謀が渦巻いており……
という話だと思ったんですが、まぁ隙あらば笑わせにかかるのでストーリーが飛んでいきます。
良い話のはずなのにギャグに心を持っていかれます。
もう下らないギャグから座布団もののギャグまでがあちこちに散らかっています。
その語り口の良さがまた素晴らしく、ギャグのお代わりを一方的に「わんこそば」のように盛りつけられているようです。
こんな書き方できる人、なかなかいないと思うんですよ。
ぜひ読んでみてください!
かつて某女優の発言で一躍有名となった都市伝説的存在、小さいオジさん。
このお話は、ある小さな玩具メーカーの企画部メンバーたちがそれぞれにオジさん妖精と出会い、自分の悩みに向き合って前へ進む、ハートフルでファンタジーなコメディです。
年齢も立場もバラバラな企画部5人。
彼らが出会うオジさんたちも、個性が色とりどり。
オムニバス的に各ペアのエピソードが綴られていくのですが、一人ひとりの内面が深く掘り下げられ、気付けば出てくる人たち全員(オジさん妖精含め)を好きになっていました。
ちょっと下ネタ寄りの笑いあり、ホロリとくる人情話あり、大事な大事な人生の指針あり。
どのペアも、最高のパートナーとなっていきます。
私の推しオジさんは、水谷スマイルが素敵なシゲルさん。パートナーのあゆみちゃんもぽわぽわしていて可愛いです。
一番感動したのはお局・仁美さんとドクターサトルのエピソード。自分で自分を律する姿に、胸が熱くなりました。
物語終盤、とある事実が判明し、5人がオジさん妖精たちとお別れしなくてはならなくなるのですが。
ちょっと訳わからんくらい泣きましたね……もう、ひきつけ起こすかと……
ラストは爽やかハッピーエンド!
私のところにもオジさん妖精が来てほしいです。
本当に面白かったです!!ありがとうございました!!
玩具メーカー、スモールG商事の企画部の忘年会から話は始まります。
そこで働く5人の会社員。
それぞれに小さいオジさんが関わってきます。
5人の会社員は大なり小なり問題を抱えていて、小さいオジさんたちはそれらに首を突っ込んでいくのですが……。
面白いのは一つの章で一人の人物を深く掘り下げている点。
そういう意味でこの物語に明確な主人公は存在しません。
とある章では課長が、その後の章ではお局様が主役になります。
この企画部の5人になぜ小さいオジさんが見えるのか?
そこに黒幕は存在するのか?
こういう謎もありつつ、企画課の企画した妙ちくりんなおもちゃの内容や、下ネタを中心としたギャグは実に破壊力があります。
そう、この作品は大いに笑えるコメディです。
同時に感動も味わえるヒューマンドラマです。
さあ、この物語で大いに笑って大いに泣こうではありませんか。
おもちゃ会社の社員たちの前にどこからともなく現れる小さいオジさんたち。彼らはそれぞれの社員が抱える問題を魔法のように解決してみんなをハッピーにして行きます。
エピソードにはシュールでアダルトなユーモアがこれでもかとてんこ盛り。とにかく笑いたいという願望を120パーセント満足させてくれます。それだけではなく、ところどころに心がじんわりあたたかくなるシーンもちゃんと差し込まれています。
〇〇レンジャーを思わせる5色のジャージが眩しいオジさんたち。とっても個性的でやることなすこと全部可愛い彼らに、読者はきっと癒されることでしょう。
幸せを運ぶ小さいオジさん。
作者様、うちにもぜひ派遣してくださいませ。