頭上のセンチメンタル(140字小説)

塩塩塩

頭上のセンチメンタル

ふと見上げると、信号機の上に四人家族が暮らしていた。

進化の過程で木から地上に降りなかった人類である。

それはビル看板や街灯の上にもいた。

見た目は我々と大して変わらないが、服装や生活様式、流行語に至るまで彼らは全て昭和だった。

私は頭上の昭和人類を眺め、今日も生活している。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

頭上のセンチメンタル(140字小説) 塩塩塩 @s-d-i-t

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ