05 Love,

「あ、いや、だめだだめだ」


「え?」


「名前と連絡先。聞いてないですよ。これじゃ本当に忘れてしまう」


「わたしの、こと」


「覚えてます。普通に。普通なんですってこれが」


「うそ」


「たまたま、あなたは親切にしすぎただけなんですよ。俺なんか、おごってもらったことぐらい普通の範疇ですよ。また会いましょう」


「はい。ぜひ」


 たとえ明日が。来たとしても。もう大丈夫。ひとりじゃない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

たとえ明日が 春嵐 @aiot3110

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ