琉球王国
今回は琉球王国! 今の沖縄県の歴史です。歴史のことしか紹介してない気がする。
親族がほとんど沖縄にいるので小さい頃から沖縄県にはなじみがあったけど、琉球王国ってなると近しい感じが消えるな〜とぼんやり思ってた幼少期。
今は沖縄県だけど昔は琉球っていう国だったんだよ、と言われてもあまりピンと来なかったんですよね。今は日本っていう同じ国なんだし。
ですが、大きくなるにつれて歴史好きをこじらせるようになってから色んな国の歴史を調べまくってる時に琉球ってめっちゃ面白い国じゃん! と気づきました。首里城などの他の沖縄のお城とかが歴史の教科書で見る日本のお城と違うのはこんな理由だったんだ〜なんて調べていくうちに大好きになりました。
そんな琉球のことをみんなに知って欲しい! とまぁ、いつものテンションで紹介していきます。
沖縄が琉球と呼ばれていたのは、1492年から1879年の四百五十年間。
琉球以前は一つの国ではなかったけど尚巴志(しょうはし)という王様が一つにまとめて出来たのが琉球。
琉球を治めた王様は二十六人。李氏朝鮮と同じ数です。
李氏朝鮮の時は王様を中心に紹介したけど今回は建物中心。王様とか偉人は短く紹介しますよ。
話がそれましたが、そんなこんなで琉球という国が誕生してたくさんの王様が頑張って国を作り上げてました。
世界遺産に登録されてるグスクと呼ばれるお城とパワースポットとして人気の御嶽(うたき)そして個人的に好きな場所や物、人物たちを紹介していきます! 最低限これだけ知っておけば良いかな〜みたいな琉球の基礎知識だけを軽く書くように頑張ります。
城(グスク)
琉球という国になる前は沖縄の色んな場所に王様がいたのでお城もたくさんありました。
沖縄の方言で城と書いてグスクと読みます。首里城だけは普通にじょうって読むけど、他の城はグスクって読むの昔から不思議。なぜでしょう。
そんなグスクたちを紹介。世界遺産にも登録されてるとっても美しいグスクたちです。
首里城(しゅりじょう)
沖縄といえば首里城。本州ではあんまり流通してないけど二千円札に書いてある守礼門は首里城近くにあります。
2019年十月三十一日未明、正殿、南殿、北殿など主要七棟が全焼する火災がありました。
今年になって新しく公開された場所もあったし、漆も塗り終わってピカピカになった首里城、歴史的資料もたくさんあったのに……ショックで悲しくて落ち込みました。
友達に首里城って世界遺産だよね? 燃えたら世界遺産じゃなくなるの? と聞かれましたが燃えた建物は1992年に再建されたものなので世界遺産ではありません。再建された首里城の下にある首里城跡が世界遺産に登録されてるからそんな事はないと思うよ、なんて会話をしました。
正殿の床の一部がガラスになってて世界遺産の首里城跡が見えたのに……今は見れない。
首里城は沖縄戦も含め四回焼失していて、今回の火災で五回目になります。またあの美しい首里城を見たいな。募金とかあったらするので……少しでも力になりたい。
さぁ、本題!
沖縄は昔から角が嫌いで角に石敢當(いしがんとう)と呼ばれる石を置く文化があるぐらい大嫌い! 角には魔物が溜まるらしいです。首里城は王様が住んでるとっても神聖な場所なので角を作らないようにたくさん工夫してあります。石垣も角が出来ないように波打つような綺麗な形、これ作るの大変だよな〜と思わせてくれるとっても美しい石垣。
正殿がある御庭(うなー)も道が斜めってたり、正殿と南殿、北殿がくっつかないように作ってあります。首里城を上から見たらよくわかります。それだけ角を作らないということを徹底してあります。
首里城と日本のお城の一番違うと思う個人的ポイントは使用用途。
偉い人が住むという点では同じですが、日本のお城は戦国時代に建てられたものが多く敵に攻められてきても大丈夫に作ってある軍事目的。一方の首里城を中心に使っていた琉球は戦争が無い時代だったため、政治の中心地として作ってあります。それと中国からたくさんの影響を受けて日本とは異なった作りになってます。
平和な琉球の中心地となった美しい首里城。沖縄に行く機会がありましたら是非足を運んでください。正殿などは全焼してしまいましたが、燃えていない門や場所もございます。今回の火災が落ち着き入れるようになったら、私も行こうと思います。一刻も早い復興を祈っております。
勝連城(かつれんぐすく)
こちらも世界遺産に登録されてる城。城と言っても残っているのは石垣だけ。けれど、見晴らしのいい丘の上に建っていて景色最高!
勝連城が栄えたのは十五世紀、琉球になる前の時代。最後の城主がクーデターを起こし失敗、城主は琉球王府によって討ち取られ勝連城は廃城となりました。
王府にクーデター起こすなんてとんだ城主だ、なんて思うかもしれないけど個人的には悪い人じゃないと思っています……最後にちょこっとだけ触れるので……気になったら調べてみてください。
中城城(なかぐすくじょう)
こちらも世界遺産。一番遺構が残ってる城。ここも眺めが最高!
中城城の石垣はとても高度な技術で積み上げられていて、琉球を訪れたペリーは中城城の細かい報告文を書いています。
中城城一番の特徴は井戸があること! 城郭内に井戸があるのは珍しい。中城城に住んでた有名な人が、城郭内に井戸を確保するために増築しました。
今帰仁城(なきじんぐすく)
こちらも世界遺産。琉球と呼ばれるより前、沖縄が三つの国に別れていた時に北山国の中心だった城。尚巴志が統一した後は監視の目的で使われていました。
この城は沖縄で一番大きい城! 私はチラッとしか行ったことがないけど調べてみたらもっともっと色んな場所があるんだね……ちゃんと調べて行きましょう……。
座喜味城(ざきみぐすく)
こちらも世界遺産。中城城の城主にもなった人が建てたと言われています。石垣がとにかく綺麗! 沖縄一美しいと言われるぐらい綺麗。
近くにある残波岬は家族で沖縄に帰る度に行くんだけどとってもいい場所なのでぜひ行ってみてください!
糸数城(いとかずぐすく)
あらゆることが不明の城。古城。
具志堅城(ぐしけんぐすく)
海岸に繋がる穴があるよ。探検したいです。
知念城(ちねんぐすく)
一つの城に築城時期の違う建物がある面白い城。
浦添城(うらそえぐすく)
第二次世界大戦でほぼ破壊されてしまった。ようどれ館を見て欲しい。
島添大里城(しましいおおさとぐすく)
今は廃墟なっている。壮麗な宮殿だったとか。
玉城城(たまぐすくじょう)
大きな岩一つから作った城門があります。
越来城(ごえくぐすく)
私の大好きな人が住んでた城。ほぼ何も残ってません。
南山城(なんざんぐすく)
琉球より前に使われてた城。石垣が少しだけ残っています。
フルスト原遺跡(ふるすとばるいせき)
石垣島の遺跡。城跡って言われてたけど城じゃないのでは? と今は考えられています。
下田原城(しもたばるじょう)
波照間島の城。整備がされておらず荒れ放題。
紹介してきた城はほぼ石垣だけ、それすらない所もあります。
城跡って書いた方が正しいのかもしれませんが私が紹介したいのは城跡じゃなくて城なので、こういう書き方をしてます。あまりに何も分かってなくて城跡紹介になってる所もあるけど気にしないでね。
戦争で壊れたり復興のために資材として使われてしまって残ってない城が多い……戦争って本当にダメですね。
御嶽(うたき)
琉球神道という沖縄を中心に信仰する宗教があるんですけど、その琉球神道の神様がいたり訪れたり祀られてたりするのが御嶽。
昔は男子禁制。絶対入れなかったけど、今は入れたり入れなかったり。
沖縄にはこの御嶽がたくさんありますがその中でも有名な七つの御嶽を紹介。沖縄を作ったとされる神様が初めに作ったとされるのが七つの御嶽。今はパワースポットとしてたくさんの人が訪れます。
斎場御嶽(せーふぁうたき)
一番有名な御嶽はこれじゃないかな? 世界遺産です。
有名なので観光客が多い御嶽ですが、少し進むだけで空気が変わった感じがするのでおすすめ。ちょっと険しめ。
琉球で一番偉い聞得大君(きこえおおきみ)という神女の就任式をしたぐらい特別な場所です。
歴史とか宗教とかよく分からなかった小さい頃に行って何故かよくわからんが大好きになった場所。今も沖縄に帰ったら必ず訪れる場所です。
首里森御嶽(すいむいうたき)
首里城内にある御嶽。王様が出かける時にこの御嶽にお祈りをしていたそうです。
安須森御嶽(あすもりうたき)
ほぼ登山。結構険しい山を登っていくと拝所と絶景。
クボー御嶽(くぼーうたき)
久高島にある御嶽。フボー御嶽とも呼ぶみたいです。
久高島は神の島と呼ばれる聖地。御嶽などの聖地は立ち入り禁止場所が多いです。それぐらい沖縄の人達にとって大事な場所です。
クボウ御嶽(くぼううたき)
クボー御嶽と似てるけどこっちは今帰仁城の近くにある御嶽。
山全体が御嶽でその広さは沖縄一! これまた登山です。
雨つづ天つぎ御嶽(あまつづてんつぎうたき)
玉城城の中にある御嶽。雨が降らない時に王様自ら雨乞いをしたとか。名前も雨に関係ありそうですもんね。
籔薩御嶽(やぶさつうたき)
わかりにくい! ただただわかりにくい! 行く時は諦めず根気強く歩こう。
御嶽を訪れる時は聖地である事を忘れずに訪れましょう。
あと、 個人的おすすめスポットに垣花樋川(かきはなひーじゃー)という場所があります。
とってもきれいな湧水がある静かなところ。冷たい水で水遊びするのは最高に楽しい! 静かに琉球を感じられる良いところです。
今まで紹介した城や御嶽は自然豊かな場所がたくさん。山を登るところもあるから靴は絶対スニーカー、あとハブに気をつけてください。
その他世界遺産
玉陵(たまうどぅん)
王様たちの入ってるお墓。おっきいお墓がたくさん並んでます。
園比屋武御嶽御嶽石門(すぬひゃんうたきいしもん)
首里城の中にある御嶽。国家の聖地!
識名園(しきなえん)
琉球らしい建物がたくさんある場所。王家の別荘。
それと、琉球国王尚家に伝わる宝剣紹介。私はあまり刀に詳しくはないですが、今から紹介する刀たちは大好きです。
千代金丸(ちよがねまる)
主の命を守る霊力が込められた刀。
治金丸(ちがねまる)
宮古島の仲宗根豊見親(なかそねとぅゆみや)が献上した刀。私の祖先と関係があるかもなのでちょっと嬉しい。そういうのちゃんと調べてみたいね。
北谷菜切(ちゃたんなーきりー)
遠くの触れてもない物を切ってしまう包丁を鍛え直したのがこの刀。
次に紹介するのは琉球の偉人たち! たくさんいるけど私の偏見で紹介。短く紹介できるように頑張ります。
武寧王(ぶねいおう)
尚巴志に滅ぼされた国の王様。いつどこで死んだのかわかってない。
志慶真乙樽(しじまうとぅだる)
今帰仁城伝説の美女。いい所しかない。
尚巴志(しょうはし)
たくさんの国を統一して琉球を作りあげたカリスマ。私の中ではいい人ではない。
護佐丸(ごさまる)
座喜味城を作った人。忠臣と呼ばれてるよ、最期までかっこいい。
阿麻和利(あまわり)
勝連城最後の城主。逆臣と言われてるけど本当はどうなんだろうね……?
大城賢勇(うふぐしくけんゆう)
鬼大城(うにうふぐしく)の呼び名もつ。王に忠義を誓って活躍してたのに、最後は自害に追い込まれる。
百度踏揚(ももとふみあがり)
護佐丸の孫で王女。阿麻和利に嫁いだが殺され、次に嫁いだ大城賢勇も殺され、晩年は静かに過ごす。
護佐丸、阿麻和利、大城賢勇、百度踏揚の四人の関係大好きです。
吉屋チル(よしやちる)
琉球三大女流歌人の一人。自分の恋を守るために亡くなった遊女。悲しいけど美しい人生を生き抜いた。
恩納ナビ(おんななび)
琉球三大女流歌人の一人。情熱的な愛の歌を歌った。
北谷真牛(ちゃたんもうし)
琉球三大女流歌人の一人。美声の持ち主。
尚円王(しょうえんおう)
百姓から王様に登りつめたすごい人。歴史書に書いてあることは本当なのかな?
宇喜也嘉(うぎやか)
尚円王の奥さん。悪女として有名な彼女だけど、私は大好き。悪女っていいよね。
尚宣威王(しょうせんいおう)
尚円王の弟。宇喜也嘉の策略により半年で甥に王位を譲る。越来城にいた私の大好きな人! みんなに話すと好きそうだなって言われます。
尚真王(しょうしんおう)
尚円王と宇喜也嘉の子供。尚円王が治めていた時代は琉球の黄金時代と呼ばれるほどすごい人。
宇喜也嘉&尚真王と尚宣威王の骨肉の争い大好きです。
守知(しゅち)
尚真王の世話係。孫娘は尚真王の側室。
謝名利山(じゃなりざん)
島津氏の侵攻に最期まで抵抗した政治家。かっこいいね。
玉城朝薫(たまぐすくちょうくん)
琉球伝統芸能「組踊」の創始者。
西塘(にしとう)
世界遺産園比屋武御嶽石門(すぬひゃんうたきいしもん)を作った石工。
平敷屋朝敏(へしきやちょうびん)
自由な恋愛の物語を書き続けた。なぜ彼は処刑されてしまったんだろうね。
牧志朝忠(まきしちょうちゅう)
通訳官として大活躍した人。あなたはなぜ死んだんだ……!
宜湾朝保(ぎわんちょうほ)
無能だの卑怯だの売国奴だの言われた政治家。私は彼がいなければ今の沖縄はないと思っています。
尚泰王(しょうたいおう)
琉球最後の王様。沖縄に行くことも許されなかった。四百年以上続いた国を自分で終わらせる重圧ってどんななんだろうね……。
わーい! 紹介したいこと終わった。
結構短いくないですか? 頑張りました。
やっぱり好きなことを紹介する文を書くのは楽しいですね。少しも苦じゃなかったし止まらなかったです。
観光地として有名な沖縄だけど、歴史を知ってる人って私の周りには少ないかな……? 観光地として訪れてももちろん楽しいけど、歴史を知ってそこに誰がいたか、何があったか、どうしてこの形で残ってるのか、その場所の事をもっと深く知ってたらもっとずっと楽しめるんじゃないかなと思います!
琉球という日本ではない国だったことを思い出しながら沖縄を訪れていただけると、とても嬉しいです。
偏見による歴史解説 最上来 @MogamiRai
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