第4話 常連
改装工事が終わってから開店後、ダイナミックなおじさんが舞い降りてきた。
「うー、よいしょ」
「...いらっしゃいませ」
「ふむ、そんなに変わっておらんの」
「...気持ちいい?」
「いいもんじゃな、格別だのう」
コトッコトッと、足音が聞こえてくる。だんだん足音が大きくなってくる。いち早く店員を見つけようと辺りを見渡すと、奥からメイドの格好をした店員が現れる。
「いらっしゃいませ」
「おぉ、相変わらずじゃの」
「いつもありがとうございます」
「またお主の顔が見たくてのぅ、会いにきたんじゃ」
「(えぇ)元気ですね、あちらからご案内します」
夜が明け、ダイナミックなおじさんがこそっと自分に話しかけてきた。
「ねぇ、楽しみの一つの寝室が変わっておってびっくりした」
「そうですね、以前は狭かったですので、改装工事が入ったんです」
「ほぉか、楽しみにしとったんじゃがな、松さんによろしく伝えといてくれんかの」
「はい、かしこまりました。ご来店ありがとうございました」
「うむ、いい絵が浮かぶのぅ」
自分はダイナミックなおじさんの言葉が何を意味するのかその時は理解出来なかった。しかし、見送った後、側にある看板を見て府に落ちた。
「まったく、困ったものだ」
近松が開発した究極のベッドが生まれたときからというもの、変わった人達が求めにやってくるようになった。
「...大変なのですね」
メイドインフォード DarkPython<bl> @macT
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