瀬戸内海の小さな島の雰囲気と世界観が最高

  • ★★★ Excellent!!!

瀬戸内海の小さな島が舞台っていいですね。キラキラした海面の眩しさ、髪を撫でる優しい潮風、序盤から雰囲気が良くてムード満点。そんな素敵な舞台で繰り広げられる等身大の恋愛小説、だけど主人公と高校には大きな秘密があって…。157日で終わるの意味が示されてからは物語にグイグイ惹き込まれた。ネタバレしちゃうからあんまり詳しく書けないけど、終わりが見えているこの世界観かなり好きです。未来と今を知っているからこそ、今を懸命に生きる伊織の姿には心打たれるものがありました。瀬那さんの作品は『フルーツパーラー〜』とか『好きと嫌いの間に〜』とか大人の女性の恋心を描いたモノが個人的にお気に入りなんですが、青春モノもいいですね。書籍化してほしいなあ。