キャラクターは力である。強烈な個性を持ったキャラクターは、それ自体がすでに巨大な物語を作り出す推進力であり、見る者をクラクラと魅了する暴力装置である。この作品に登場するヒロインたちは、そういう存在である。作品はオムニバス形式。異なる世界を渡り歩き、それぞれの世界における主人公、あるいは視点者、あるいはワトソン役がいる。その視点に、非日常的な歪みが生じ、ゆえに彼女たちが現れる。マジにおもしろい作品です。ちなみにヒロインのどっちが好みかというと、私は夏樫さん派です。
何気ない現実性に、突然、異物の理が触れてくる感触、誰もが一度は感じた事がある「それ」を楽しませて頂ける作品です!
「白」と「黒」、「夏」と「冬」。相反する属性を持った2人のコンビ。衝突しながら(聞く耳を持たれないが)も、様々な世界に現れる異質物を裁断していく……。様々な並行世界を超え、出会う「主人公」も様々。恨み。困惑。絶望。希望。それぞれが悩み、踠き、各々の願いのために手を伸ばす。異質物を悪しき組織に渡らぬよう、今日も彼女達は世界を駆ける。